「選択的夫婦別姓」経済界は早期実現を求めるも…日本で議論が進まないワケは?
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経済界などが導入を求めている「選択的夫婦別姓」。法律上、夫婦が別姓で結婚できるのが世界の主流ですが、なぜ日本で議論が進まないのでしょうか。 「結婚後も夫婦がそれぞれ望む姓を使えるようにして欲しい」 経団連は先ほど、選択的夫婦別姓の導入に向け、早急に法改正に取り組むよう求める提言を小泉法務大臣らに申し入れました。 選択的夫婦別姓を可能とする法改正はこれまでも議論の俎上にのぼりましたが、「時期尚早」などとして、30年近く放置されたままです。 街の人はどう思っているのでしょうか。 『賛成』 会社員・30代 「(Q.妻が自分の名字を継ぎたいので名字は別にと言ったら?)受け入れられます。時代は変わっていくので、対応していかないと」 『賛成』 会社員・50代 「離婚しているんで、色々面倒くさかったんですよ。離婚しちゃったことがバレちゃうじゃないですか。最初からその(生まれた時の)名前だったらいいかな」 夫婦が別々の姓を名乗ることに違和感がないという意見がある一方で… 『反対』 会社員・50代 「せっかく縁があって一緒になっているんだから、家族みんな同じ名前を名乗りたいなって」 夫 『反対』 会社員・70代 「抵抗はありますね」 妻 『賛成』 会社員・60代 「夫婦でも意見が違いますね」 街で30人に話を聞いたところ、このような結果に。前向きな意見が多く聞かれましたが、では、なぜ議論が進まないのか。 先週、導入に「慎重」な議員が集まり、こう懸念を示しました。 『婚姻前の氏の通称使用拡大・周知を促進する議員連盟』会長 中曽根弘文 元外務大臣 「家族とか家庭はどうなっちゃうのか、家族の一体感は保てるのか。私達はそういう意味では慎重に“通称”使用をさらに進めようと」 結婚前の「旧姓」を継続して使用できる環境を整えることが必要だと訴えました。 今の政権はどう考えているのか。先週行われた党首討論で岸田総理は… 岸田総理 「家族の在り方ですとか、あるいは子供の姓の問題、子供の利益の問題。こういった観点からも議論しなければならない」 「国会で議論を深めていく努力は重要だ」と述べるにとどめました。 こうした中、自民党はようやく休眠状態となっていたワーキングチームを早ければ来月に再開させる方針です。 今度こそ意見集約ができるのでしょうか?
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