(写真: ファミ通.com)

※本記事は、2023年6月14日にアップした記事を再編集したものです。 『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』単独でのアニメ化も！ 【記事の画像(8枚)を見る】 　いまから12年前の2012年（平成24年）6月14日は、プレイステーションVita用ソフト『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』が発売された日。 　2008年にプレイステーション2（PS2）で、『ペルソナ4』に新要素を追加した『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』が発売されました。本作は、田舎町に引っ越してきた主人公が奇怪な殺人事件の謎と、都市伝説的に広まるマヨナカテレビの噂の真相を突き止めていくという物語になっています。 　前作の舞台が都会だっただけに、探索する町の風景が大きく変わったことが特徴的。舞台が田舎であることを自分が強く意識したのは、ヒロインの里中千枝のファッションでした。ジャージを愛用する姿が素朴でよかったです。 　 　物語は明るい雰囲気がある一方、最初に知ることになる主人公の相棒・花村陽介の挫折や苦悩は重いものがあり、そのほかの仲間たちのトラウマもとてもシリアス。本人が抑圧して目を反らしている感情と対峙するのが『ペルソナ』シリーズならではの要素ですが、『ペルソナ4』もそれは深く息づいています。キャラクターたちが抱えている悩みは多様で、ゲームをプレイしていて予想できないものもありました。巽完二の生み出したダンジョンや、彼が対峙する“シャドウ”の姿を見たときは驚いた人も多いのではないでしょうか？　 　また、物語の終盤では事件の犯人を自分で推理することになり、この選択を間違えるととても後味の悪い結果に。そういった、『女神転生』や『ペルソナ』シリーズが持つ心に訴えかける要素が多分に盛り込まれていて、気づけばどんどん世界に引き込まれていきます。 　 　『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』は新規で四季折々のイベントが追加。夏は海へ行ったり、冬にはスキーに行ったりと青春を感じられるシーンが増えました。海はみんなでバイクの免許を取っていくことになるのですが、最年少の完二は自転車で移動することに。必死にペダルを漕ぐ完二がおもしろかったですね。バイクはバトル要素にも入っており、パーティーに入れていないキャラクターがバイクに乗って駆けつけてくれる“出張追撃”が追加されました。もちろん、完二は自転車を漕いで駆けつけてくれます。 　 追加要素でもっとも大きいのは追加キャラクターのマリー。ベルベットルームで見習いをしている女の子ですが、ストーリー上、重要な立ち位置のキャラクターでした。 　2014年にはTVアニメに。『ペルソナ4』自体が2011年に全26話でアニメ化されているので「どうやってアニメにするんだ？」と疑問に思っていた人も多いハズ。そこはゲーム文化にも精通している岸誠二監督の手腕で、ゲーム2周目のような強さを持った主人公たちが『ペルソナ4』と同じ部分を一気に進めていくという手法が取られました。1話が放送されたときは「アニメで2周目を体感している！」と驚きの声が多かったです。 　『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』は難易度が5段階用意されており、『ペルソナ4』が難しくてクリアーできなかった人も楽しめます。2020年6月14日にはSteamで、さらに2023年1月19日にはNintendo Switch、プレイステーション4（PS4）、Xbox Series X|S、Xbox Oneでも発売され、プレイステーション Vitaを引っ張り出す必要がなくなり、手を出しやすくなりました。 　また、本作のその後を描いた対戦格闘ゲーム『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』のリマスター版も2022年3月17日にSteamで発売。後日談を描いているので当然といえば当然ですが、本編のクリティカルなネタバレになっているので、できれば『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』をプレイしてから遊んでみてください！