盲導犬候補の生後5か月のパピー、しつけのために刑務所へ…受刑者が排せつなど教える
官民が協働で運営する島根県浜田市の刑務所「島根あさひ社会復帰促進センター」で、盲導犬候補の子犬(パピー)の委託式があり、日本盲導犬協会から受刑者に3頭の子犬が託された。
受刑者が命の大切さに触れながら社会貢献する教育プログラムの一環で、センターでは2009年から実施。今回は受刑者16人が3班に分かれ、生後5か月のラブラドルレトリバーに約8か月間、排せつのしつけなどを教える。また、協会の職員から月に2回程度、育て方や接し方を学ぶ。
委託式は25日にあり、協会の山口義之専務理事が「育てる人自身が心身共に健やかであれば、パピーたちは健康に育つと思う。来年の夏、無事に大きくなっていることを心より願っている」とあいさつ。その後、各班に3頭を引き渡した。
2年連続で飼育に携わる40歳代の受刑者は「パピーが部屋にいることで、他の受刑者とコミュニケーションが取りやすくなる。視覚障害者の方の目となる犬として大切に育て、自分自身の成長にもつなげたい」と述べた。