酷暑の夏、金魚アートに涼を求め…銀座で「華映え金魚祭」
日本の夏の風物詩といえば、花火、七夕、海水浴などいろいろ挙げられますが、金魚もその一つ。尾ひれをひらひらさせながら優雅に泳ぐ姿が涼しげなことから、金魚は夏の季語にもなっており、涼を求めて金魚を観賞するのは、江戸時代から続く夏の粋な過ごし方とされています。 「華映え金魚祭」の記者発表会で登壇した女優の佐々木希さん そんな金魚観賞の文化を、光や音の演出で現代風に落とし込み、華やかな空間を作り上げているのが、アートアクアリウム美術館GINZA(東京・銀座)です。開催中の特別企画「夏のアートアクアリウム2024 華映え金魚祭」は、夏らしい装飾が加わり、屋内にいながら夏祭りのような雰囲気を感じさせるものとなっています。 なかでも印象的なのは、巨大な金魚鉢の周囲を躍動的に舞う帯をイメージした作品「花魁帯舞」。背後には提灯の明かりがともり、コンスタントに変化する照明とともに和の趣を表現しています。
佐々木希さんの推し金魚は?
「花魁花舞」は、華道家・假屋崎省吾さんとのコラボアート。巨大な金魚鉢が設置された空間がカラフルな花々で囲まれていて、ゴージャス感を生み出しています。 「新金魚品評」は、四角形の水槽の中で優雅に泳ぐ金魚を上から観賞する常設展示の作品です。鏡で左右を挟まれた空間に24台の水槽が等間隔で並べられているため、水槽から放たれる光がどこまでも続いているような視覚マジックが楽しめます。また、水槽に蓋が付いていないため、金魚が水面に上がり、ぷかぷかと息をする愛らしい姿も見られます。 このほか、常設展示の作品も、風鈴や青紅葉、朝顔などで夏仕様に装飾されています。 先日行われた記者発表会には、女優の佐々木希さんが登壇し、夏らしい絞りの浴衣姿で会場を魅了しました。幼い頃、夏祭りの金魚すくいで手に入れた金魚を飼っていたそうで、「学校から帰宅して、水槽で泳ぐ金魚を眺めて癒やされていました」と思い出を語りました。 会場内を見て回った佐々木さんは「どの金魚もみんな違ってみんなステキですけれど、尾ひれがふんわりと大きく揺れ、透明感のある金魚『東海錦』にくぎ付けとなって、ずっと見ていました」と笑みを浮かべていました。 酷暑が予想される今年の夏、金魚アートで涼を求めてはいかがでしょうか。「華映え金魚祭」は9月25日まで。 (文・写真/読売新聞メディア局 杉山智代乃)