堂林翔太選手の覚醒【立浪和義の超野球論】
上体が突っ込む
好調が続く堂林
プロ11年目、広島の堂林翔太選手が好調を維持しています。チームが23試合、今年で言えば6分の1強を過ぎた時点で、2位の村上宗隆選手(ヤクルト)に5分差の.443ですから素晴らしいですね。一時、左の松山竜平と併用でスタメンから外れるケースもありましたが、今は鈴木誠也選手の前の三番に定着しつつあります。実際、対右投手が.464、左が.391と、むしろ対右のほうが打っていますしね(データはすべて7月18日現在)。 堂林選手はプロ3年目の2012年に、一度サードのスタメンに抜てきされています。当時から非常に強くスイングする力がありましたが、バットが外回りするタイプで、成績に波がありました。結局、14本塁打を放ちながらも、その後、レギュラーからも外れてしまいました。 体の動きで言えば、スイングの際、下半身がある程度、投手側に向かっていくのは当たり前ですが、堂林選手は、その際に上体も一緒に突っ込んでいく傾向がありました。そうなると、どうしてもインサイドに詰まり、外側の逃げるような変化球には届かないか、体で追いかけて、当てるだけのバッティングになってしまいます。 今年に関しては、構えから・・・
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週刊ベースボール