RIZIN異色マッチで火がついた?パッキャオが「来年5月か7月にメイウェザーと再戦」と注目発言
メイウェザー対那須川天心のRIZINでの大晦日異種格闘技マッチの決定が、6階級王者、マニー・パッキャオ(39、フィリピン)の心に火をつけたのか。パッキャオは、フィリピンのABS-CBNニュースの取材に対して「来年の5月か7月にメイウェザーとの再戦をやるかもしれない」と注目の発言を行った。 同メディアが、英国オックスフォード大学のオックスフォード・ソサイエティでのスピーチの前にパッキャオに再戦について直撃したところ、その返答が返ってきたという。 同記事は「メイウェザーは、無敗のキックボクサー、那須川と大晦日に日本で戦うことを受け入れて引退を撤回した。だが、パッキャオは、メイウェザーにとって、これはただのウォーミングアップだと信じている」とも伝えた。 パッキャオは、2015年5月にメイウェザーとWBA、WBC、WBOの3団体統一のウエルター級王座を争ったが、0-3で判定負けを喫した。その際、試合前に肩を痛めるハンデがあったとされている。その後、2016年4月にディモシー・ブラッドリー(米国)と再戦して判定勝ちすると一度は引退を宣言した。だが、その年の11月のジェシー・バルガス(米国)との試合で復帰、判定でWBO世界ウエルター級王座に返り咲いた。 だが、2017年7月にジェフ・ホーン(豪州)に判定で敗れて初防衛に失敗、衰えは顕著で再び引退問題が取りざたされた。しかし、今年7月にルーカス・マティセ(アルゼンチン)のWBA世界同級王座へ挑戦。見違えるような試合内容で7回TKOで勝利して健在ぶりをアピール。この10月にトップランク社を離れて新プロモーターのアル・ヘイモンと契約していた。 パッキャオは、来年1月19日に元世界4階級王者で、そのファイティングスタイルが、メイウェザーにそっくりで“後継者”とも呼ばれていたエイドリアン・ブローナー(米国)と防衛戦を行う予定が組まれており、この試合に勝たなければメイウェザーとの再戦は実現しない。 パッキャオは、同メディアに「今はエイドリアン・ブローナーとのウェルター級世界タイトルの防衛戦に集中する」とも語っている。 また英国のBBCも、この日、「パッキャオ対メイウェザーの再戦の可能性が大」と報じた。 パッキャオの「平穏な気持ちで引退できない」「再戦の可能性は大きい」との声を掲載。この9月に日本の東京で行われた音楽イベントの「ダンスミュージックフェス・ULTRA JAPAN」で両者が偶然、顔を合わせた際に、再戦について直接交渉。「メイウェザーに『ベルトを取ってチャンピオン(WBA世界ウェルター級王者)に返り咲いたぜ!』と話をしたら、彼は『そのベルトを獲得させてもらうぞ』と返答した」というパッキャオのコメントも紹介された。 メイウェザーが「100億円」を超えるビッグマネーを手にするためには、昨年8月にボクシングマッチでTKO勝ちした元UFCの2階級王者、コナー・マクレガーとの再戦か、そのマクレガーをUFCで倒したハビブ・ヌルマゴメドフとの対戦、そしてパッキャオとの再戦くらいしか選択肢はない。 来年42歳になるメイウェザーにしてみれば、未知数のUFC戦士に土をつけられるよりも今年の12月で40歳になるパッキャオとの再戦の方がリスクは少ないのかもしれない。 いずれにしろメイウェザーの本格復帰を加熱させたのはリングにひきずり出したRIZINの交渉力であり、那須川天心との異色マッチなのだ。