長崎ヴェルカを攻守で牽引する大型PG、マーク・スミスを支える闘争心「ベストなチームを相手に自分のベストを尽くすのが好き」
「勝つ可能性を高めるために、どんな相手にもマッチアップします」
このように自身の特徴を語るスミスだが、27日の試合では千葉Jの207cmのビッグマンであるディー・ジェイ・ホグに対し、見事なディフェンスを見せていた。この試合、ホグは前半で13得点(フィールドゴール7本中5本成功)を挙げたが、後半は5得点(6本中2本成功)に留まった。それはスイッチでマッチアップする機会の増えたスミスが、平面で激しいプレッシャーをかけてホグのレイアップを封じたことも大きかった。 ビッグマンへのディフェンスに関し、スミスはこのように語る。「これまでもホグ選手のような自分より大きい選手の守備につくことはありました。前半の終わり、彼が多くの得点を挙げたことで、後半からコーチにスイッチでつくように言われました。僕は強くて大きいガードです。彼にプレッシャーをかけ続けて、難しいシュートを打たせることを目指しました。チームが勝つ可能性を高めるために、どんな相手にもマッチアップします」 長崎は今週末、再びホーム開催となり、難敵の名古屋ダイヤモンドドルフィンズを迎え撃つ。チームの現状についてマオールヘッドコーチは、「まだ、私たちはチーム作りのプロセスにおける初期段階です。(今、負けたとしても)自分たちのことを信じています。チャレンジを通して前に進んでいる限り、3月、4月には結果がついてくるチームになっていると信じています」と、成長段階にあることを強調する。 指揮官が語るように、レギュラーシーズンは60試合の長丁場であり、最後にいかにピークを持っていけるかが大事だ。とはいえ、ポストシーズンに進めるのはわずか8チームの狭き門であり、序盤から確実に勝ち星を積み重ねていく必要もある。千葉Jに名古屋Dと強豪対決が続くとしても、連敗は避けなければならない。長崎にとって今週末はシーズン序盤における大事な踏ん張りところであり、ここで勝利をつかむためにはスミスの攻守にわたるオールラウンダーとしての活躍が不可欠だ。
鈴木栄一