『インフィニティ・プール』豊川悦司ナレーションの予告編公開 不穏な空気漂う場面写真も
4月5日に全国公開されるブランドン・クローネンバーグ監督最新作『インフィニティ・プール』より、豊川悦司がナレーションを務めた予告編と新場面写真が公開された。 【写真】『白日青春-生きてこそ-』場面写真(複数あり) 本作は、デヴィッド・クローネンバーグを父に持ち、自身も『アンチヴァイラル』『ポゼッサー』などを手がけるブランドン・クローネンバーグの長編第3作。『パラサイト 半地下の家族』の配給会社NEONが製作を担った。本作は当初、アメリカ映画協会(MPAA)より17歳未満入場禁止映画である「NC-17」のレーティングを付けられたが、ブランドン・クローネンバーグ監督による再編集の結果、北米ではR指定(17歳未満は成人保護者の同伴必須)での公開となった。 スランプに陥り徐々に堕落していく作家・ジェームズを、スカルスガルド兄弟の長男で『ターザン:REBORN』『ビッグ・リトル・ライズ』などに出演するアレクサンダー・スカルスガルド、そんな彼を奇妙で恐ろしい世界に誘う女・ガビをタイ・ウェスト監督作『Pearl パール』のミア・ゴスが演じている。なお、スカルスガルドとゴスは本作が初共演となる。 そのほか、『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』のトーマス・クレッチマン、『月影の下で』のクレオパトラ・コールマン、『イヴ・サンローラン』のジャリル・レスペールらが脇を固めている。 公開された豊川のナレーション入り予告は、リゾート地リ・トルカ島で、偶然出会った2組の夫婦が会話をするシーンから始まる。よく知らない人々との交流に不安そうな妻・エムと、好奇心を抑えきれない夫・ジェームズ(アレクサンダー・スカルスガルド)、視線で誘う女・ガビ(ミア・ゴス)の姿が。そんな彼らはある日ドライブその帰り道に交通事故を起こしてしまう。しかし、この島には大金を支払えばクローンを作り身代わりにできるという恐ろしいルールがあった。映像では、ジェームズがクローンを作成し、自らの死刑を目撃するシーンや、ガビは「これは、チャンスなの。あなたは変身するの」とさらにジェームズを危険な冒険に誘う様子なども捉えられている。セレブ仲間たちと怪しげな醜いマスクを付けて、強盗、暴行、麻薬など次々と犯罪を重ねていくジェームズ。しかし、次第に度を越した暴走に慄いたジェームズは、彼らから逃れようとするが「強さを見せて」とガビに唆され、逃れられない悪のサイクルに囚われて堕落していく。フラッシュバック的にインサートされる首輪をつけられたジェームズの姿や、エムは変貌していく夫・ジェームズを前に「心底ゾッとしたわ。あなたは冷静に自分の死刑を見てた」と失望するエムの様子も確認できる。 映像は「ジェームズ、君は本物か?」というセリフで締めくくられ、最後に豊川の「お前は誰だ」というナレーションが重なる。豊川は今回のナレーションに際し、「映画の雰囲気や世界観を膨らませるためにナレーションがあると思いますので、この予告編によってより多くの方が作品に興味を持ってくれたら嬉しいです」とコメントを寄せている。 場面写真では、歪な顔をした恐ろしいマスクを被っているガビ、頭に水泳キャップのようなぴったりしたゴム製の帽子を被り、マウスオープナーを装着された奇怪な姿で、クローン作成の型取りをされるジェームズ、サングラスをかけワンピース姿でくつろぐガビの姿が。そして、ぼろぼろになったジェームズを血まみれの手で優しく抱きしめるガビ、虚な眼差しで唇から液体を滴らせる半裸のジェームズ、バーでお酒を楽しむガビとジェームズ、顔の傷を隠すようにサングラスをかけたジェームズの姿が切り取られている。
リアルサウンド編集部