ハリウッドを追放されたケヴィン・スペイシー、巨額の借金で家を失ったことを明かす【SPURセレブ通信】
2024年6月11日(現地時間)にYouTubeで配信された、英国人ジャーナリスト、ピアーズ・モーガン(59)の番組『Piers Morgan Uncensored』にケヴィン・スペイシー(64)が出演。90分にわたるインタビューで、複数の性的暴行の告発について初めて語り、キャリアの転落や私生活について、赤裸々に心境を明かした。 【写真】告発について初めて語ったケヴィン 2017年、「Me Too」運動の真っ只中、俳優アンソニー・ラップ(52)が1986年に性的暴行されたと訴えたのをきっかけに、同様の告発が相次ぎ、ハリウッドを追放されたケヴィン。 ピアーズによると、彼のインタビュー出演は7年ぶりとあって、YouTubeでの番組配信前、SNSでシェアされたプレビューから注目を集めた。 英メディア『Daily Mail』が“爆弾インタビュー”と報じた今回のインタビューで、ピアーズは「今はどこに住んでいるのですか?」と質問。 目に見えて感情的になり、声をつまらせたケヴィンは、「ええと、その質問をされるとは、おかしいですね」と語り始め、「というのは今週、私が住んでいたボルチモアの家が差し押さえられるんです」と説明した。 2012年にNetflixの『ハウス・オブ・カード 野望の階段』の撮影のため、ボルチモアに移り住み、2016年に現在の自宅を購入したというケヴィン。「私の家は競売にかけられます。だからボルチモアに戻って、荷物を全部倉庫に入れなくてはなりません」と打ち明けた。 差し押さえの理由を聞かれて、ケヴィンは「支払うべき請求書が払えないから」と端的に回答。ピアーズが「破産に直面しているということ?」と尋ねると、何度か破産申請を考えたことはあるが、「少なくとも今日の時点では、なんとかかわすことができた」と答えたそう。 さらに「今、いくら持っていますか?」という質問には「全くない」と一言。続けて「まだ払えていない多額の訴訟費用があるということです」と語った。 その際、借金の金額を問われ、「かなりの額」だと答えた後、ピアーズに促されて、「数百万(ドル)」と日本円にして億単位であることを明かしたという。 映画『ユージュアル・サスペクツ』(1995)でアカデミー賞助演男優賞、『アメリカン・ビューティー』(1999)で同賞の主演男優賞を獲得したのをはじめ、数々の賞を受賞し、名優として知られていたケヴィン。 2017年、先述のアンソニー・ラップが、14歳のときに性的虐待を受けたと訴えたことを機に、キャリアは一転。当時主演していたNetflixの人気シリーズ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』を降板。リドリー・スコット監督(86)の『ゲティ家の身代金』の出演シーンは急遽カットされ、代役が立てられることとなった。 その後、表舞台から姿を消していたケヴィンは、『Daily Mail』によると、2023年7月、ロンドンで行われた裁判の結果、2001年から2013年にかけての4人の男性に対する性的暴行のすべての容疑について無罪に。その裁判では、エルトン・ジョン(77)が彼の弁護のために証拠を提出したことでも注目を集めた。 今回のインタビューでもケヴィンはある場面で、エルトンとその夫デヴィッド・ファーニッシュ(61)に言及。涙をこらえながら、「ラップの話が持ち上がった後、2017年10月30日、最初にメールをくれたのがエルトンだった」と振り返った。 そして「私たちは君を愛しているよ。何か必要なときはいつでも、私たちが力になる」と綴られていたことを明かしたと、英紙『The Independent』が報じている。 さらには、チャールズ国王(75)からも間接的なサポートがあったことを示唆。 『The New Zealand Herald』紙によると、国王が皇太子時代に設立した財団のアンバサダーを務め、名誉ナイトを贈られたケヴィンは、ピアーズに国王から連絡があったかと尋ねられた際、「いいえ、彼から“直接は”聞いていません」と匂わせ発言。 ピアーズが詰め寄ったところ、「メッセージは聞きました。私はそれにとてもとても感謝しています」と答えた。そして、そのメッセージは「応援する」内容だったことを認めたものの、「彼をこのようなことに巻き込みたくない」と付け加えたそう。 ケヴィンは現在、2008年に男性に性的暴行を加えたという疑惑を巡って、民事裁判が進行中。また2024年5月、米ミステリー専門チャンネル『Investigation Discovery』のドキュメンタリー『Spacey Unmasked』で、さらなる被害者が名乗り出た。 この番組の放映後、シャロン・ストーン(66)やリーアム・ニーソン(72)らハリウッドスターたちが、ケヴィンの俳優業復帰を認めるよう求めたと英『BBC』などが報道。シャロンは英紙『Daily Telegraph』に対し、「ケヴィンの仕事復帰が待ちきれません。彼は天才です」とコメントを寄せたという。 ピアーズに「これからどうするのか?」と聞かれたケヴィンは、「(仕事に)また挑戦する」と回答。 米紙『Los Angeles Times』は、ケヴィンがピアーズに「私が望むことは、物語を語り続ける機会を持つことだ」と語り、「大多数の人々は、私が仕事に復帰することを望んでいると信じています」と宣言したと伝えた。 一方、『Independent』によれば、このインタビューに対するSNSの反応はさまざまで、ケヴィンが番組内で語った後悔の告白に説得力を感じる人もいれば、誠意を疑う声もあるとのこと。汚名をそそぐには、彼はまだ、やるべきことがあるようだと報じている。