報道局職員4人を懲戒処分 NHK、コロナ不適切報道
NHKの報道番組「ニュースウオッチ9」の新型コロナウイルスに関する不適切な報道を巡り、NHKは21日、取材を担当した報道局映像センターの職員を出勤停止14日とするなど、8月1日付で計4人を懲戒処分にすると発表した。ワクチン接種後に亡くなった人の遺族を、新型コロナに感染して亡くなった人の遺族のように視聴者に誤認させたとしている。 懲戒処分はほかに、上司に当たる同センターのチーフ・リード（出勤停止14日）や、同番組の編集責任者（減給）ら。担当した職員は取材意図をインタビュー相手に明確に伝えなかっただけでなく、相手の発言の趣旨を踏まえずに編集した。上司らは取材・制作の指導やリスク管理を怠るなどしていた。 問題となったのは5月15日の放送。番組エンディングで、遺族3人の声を短く紹介したが、ワクチンが原因で亡くなったという訴えを伝えていなかった。NHKによると、担当職員は「ワクチン接種後に亡くなった人の遺族も、広い意味でコロナ禍で家族を亡くした遺族に変わりがないと考えた」と説明。企画書を確認した上司もワクチンに関する議論に深い認識がなく、注意が向かなかったなどとしている。
