野村克也が語る「監督の作戦」
形ばかり攻めて心理作戦に欠けては
筆者は中継ぎだった乱橋を“奇襲”で先発起用したこともある/写真=BBM
少々前の話になるが、交流戦中、ラジオの巨人戦中継で解説を務めた。その放送を聞いた読者の方から、「ノムさんの苦言は、なるほどと合点のいくことばかりでした」と手紙をいただいた。 私としては、そこまで“苦言”を呈したつもりはなく、ただ「言いたいことを言っただけ」だった。なんといっても、今年83歳。もう、怖いもんは誰もいなくなってしまったからね。 今の監督には、“本物の”作戦がないと私は思う。形ばかりで攻めて、心理的に攻めることがない。おかげで、野球はすっかりつまらないものになってしまった。 例えば私が解説をした巨人戦では、こんなことがあった・・・
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週刊ベースボール