【速報】8000万円に増額「クジラの処理費」職員が『業者と会食・酒を贈呈』「不適正な点があった」とする調査結果発表「大阪港湾局は他の事業でも同様のことをしているのでは」と指摘
■クジラの死骸処理費用 試算3800万円→8000万円まで増額
去年、大阪湾に迷い込んで死んだクジラの処理費が試算の倍以上に膨らんだ問題で、入札や契約が適正かを確認する「入札等監視委員会」は7日「不適正な点があった」とする調査結果を発表しました。 【動画で見る】「金を積まんと話にならん」当初3800万円の試算→約8000万円で契約 大阪市と処理業者の交渉で不可解なやりとり 去年1月、大阪市の淀川の河口付近で見つかったマッコウクジラ「淀ちゃん」の死骸処理費用をめぐっては、当初3800万円ほどと試算されていましたが、実際には倍以上のおよそ8000万円まで増額。
■業者の見積りに近い額への引き上げを進言 業者と会食 酒を贈呈
大阪港湾局の職員が、処理業者と早く契約に至ろうと、試算額を業者の見積り額に近い額に引き上げるよう局長に進言していたり、業者と会食をしたり、酒を贈るなどしていたことが分かっています。 この問題について、大阪市は、聞き取りや書類の調査を行い、入札や契約が適正か確認する「入札等監視委員会」に報告し、監視委員会が契約が適正だったのか調査していました。
■「市のマニュアルでの禁止事項で看過できない重大な問題」
そして7日、入札等監視委員会は調査結果を報告し、事業者に酒を贈ったり、会食をしたりすることは、「市のマニュアルでの禁止事項で看過できない重大な問題」と指摘。 さらに、契約金額については「年度内での契約を急ぐあまり業者の意向に沿う積算基準を採用するに至ったと認めざるを得ない」としています。
■「ほかの事業でも同様のことが行われているのではないか」
加えて、随意契約を行う際に必要な根拠を示す客観的な資料が不十分だったことなどを挙げ、「大阪港湾局のほかの事業でも同様のことが行われているのではないかと疑念を抱かざるを得ない」と指摘しました。
入札等監視委員会は、大阪港湾局に対し、契約のマニュアルに違反していた事例がないかなどを再度調査し、ことし12月に改善結果を報告するよう求めました。
このクジラの処理費用をめぐっては先月、大阪市の住民4人が「高額な費用がかかる処理方法にもかかわらず違法に契約が交わされた」などとして当時の担当職員3人と業者に対し、処理費用にかかったおよそ8000万円の賠償を請求するよう横山市長に求め大阪地裁に提訴しています。
関西テレビ
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