『24時間テレビ』放送日決定も…「募金ネコババ問題」への“事なかれ主義的な対応”に上がる疑問の声
5月末に、日本テレビの看板特番の一つである「24時間テレビ」の詳細が発表された。 放送期間は8月31日~9月1日とされたが、注目を集めたのがメインパーソナリティーについては発表が行われなかったこと。例年であれば放送スケジュールやパーソナリティーについては4月中旬ごろにまでに発表されるが、1ヵ月以上経ってもまだ公表されていない。 【貴重画像】「24時間テレビ」へのオファーも…!? 永瀬廉「一人で人気ラーメン店訪問」のお忍び姿 「『24時間テレビ』には、今まで旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)のタレントが多く起用されてきました。故ジャニー喜多川氏の性加害問題が取り沙汰された昨年も、『なにわ男子』の7人が抜擢された。今年もタレントこそ未発表ですが、水面下ではキャスティング交渉が行われているとされています。第一候補としてオファーを出したと一部で報じられたのが、5月15日にデビューシングルを発売した『Aぇ!group』と『timelesz』(旧Sexy Zone)、2人体制となった『King&Prince』の合成チーム。しかし、世間からの否定的な意見などを踏まえ、事務所側から断りの申し入れがあったそうで、まだ調整中のようです」(芸能事務所関係者) 日テレ局内でも旧ジャニーズタレントのキャスティングについては否定的な意見が多いという。編成や制作会社からは好意的な意見があがる一方、営業や報道局からは慎重な意見が出ているという。芸能事務所関係者は「昨年の騒動の最中、なかば強引に起用した『なにわ男子』が、世帯視聴率11.3%で歴代35位と低迷したことも一因となっている」と明かす。 果たして今年のメインパーソナリティーには誰が起用されるのか。正式決定が長引くことで世間の注目も集まっているが、一方で日テレ内部ではキャスティング問題以上に危惧されていることがある。それが昨年発覚した「チャリティー募金の横領問題」による視聴者離れだ。 「前代未聞の『募金のネコババ』が発覚したのは昨年11月のこと。系列局の日本海テレビの元幹部が、‘14年から’23年までに1100万円以上を着服していた。その中には寄付金約260万円も含まれていたことで、大きな批判を浴びました。『24時間テレビ』はチャリティー番組という特性上、今年も募金は行われます。日テレとしてはSTARTO社のタレント起用にばかり注目が集まってるのはありがたいことでしょうね。自社の不祥事がかき消されますから」(広告代理店関係者) ‘78年の放送開始から、45年以上に渡って放送され続けている『24時間テレビ』。その根幹を成す募金の「横領問題」は、番組の存続自体を揺るがしかねない事態だ。しかし、番組を放送する以上、チャリティー募金をやめることはできないため、“異例の対応”が検討されているという。 「本来であれば番組自体の存在意義を検討すべき大問題ですが、上層部は今年の放送を決定した。やる以上は、募金も行わざるを得ません。あくまでも現時点の調整案ですが、番組内での募金の呼びかけ回数の削減や、1回あたりの尺を短くするなど目立たないようにすることで対策するようです。たとえば昨年は3分間行っていた土曜18時~19時台の募金告知も、今年は1分間に短縮するそうです。詳細は今後、ローカル局と調整して決めていくようです」(同前・芸能事務所関係者) この対応に、局内からも疑問の声が上がっている。 「歴史に穴をあけないためにも、上層部は『なんとかバレずにやりたい』と考えているのでしょうが、それでは本末転倒な気がします。『募金は行う。でも呼びかけは気付かれたくない』なら、そもそもチャリティーをやる意味があるのか……。事なれ主義的な対応には違和感を感じますね」(日テレ局員) 放送前から課題が山積みとなっている『24時間テレビ』。視聴者が、局員が納得する形での放送にできるのか。局としての手腕が問われている。
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