昨年12月の北海道内でのオーロラ観測は「奇跡」 太陽風の陽子密度、高度が影響 国立極地研究所
国立極地研究所などのグループは24日、昨年12月1日に道北や道東などでオーロラが観測された要因について検証結果を発表した。低緯度でオーロラが観測される際は地球の磁場が乱れる「磁気嵐」の規模が関係しているが、昨年12月に磁気嵐が弱かったのに観測できたのは、太陽から粒子が噴き出す「太陽風」の陽子密度が濃く、さらにオーロラが通常より高いところで発生したことが影響したと結論づけた。 【動画】北海道各地でオーロラ観測 オーロラは太陽風が地球の大気と衝突して光る現象。極地研の片岡龍峰准教授によると、5月11日に道内各地でオーロラが観測された際は、太陽表面の爆発現象「太陽フレア」が頻発した影響で磁気嵐は20年に1度の規模だった。これに対し、昨年12月は月に1度の規模だったにもかかわらず、オーロラが道内で肉眼で観測されたのは「これまでの常識ではありえない」という。