イラン核協議 反対勢力は誰?
イラン強硬派は欧米に不信感
米国の議会にも反対勢力がいます。議員の多くは親イスラエル組織の影響を強く受けているからです。経済制裁の本格的な解除のためには議会の同意が必要です。オバマ政権はイランと交渉しつつ、自国の議会をも説得するという難しい舵取りを迫られています。 イラン国内にも反対があります。その強硬派は、どんなに譲歩しても結局は欧米はイランのイスラム体制を倒すために圧力をかけ続けてくるだろうとの不信感を抱いています。イラクのフセイン体制は国内の徹底的な査察を認めたのにもかかわらず、大量破壊兵器を隠しているとして攻撃を受けました。この隣国の経験をイランでは誰もが強く意識しています。イラン国民の多くがウラン濃縮と核の平和利用は自国の権利だと考えていますので、濃縮を完全に停止すれば、同国政府は世論の強い反発を受けるでしょう。