ゴールドマン、株式公開から25年-資本市場回復期待で最高値更新続く
(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループは、25年前に当時米国で最大規模だった新規株式公開(IPO)を果たすまで、1世紀以上にわたってパートナーによって所有されていた。
ゴールドマンは株式公開後、最高経営責任者(CEO)やオフィスを含めさまざまな変遷を経たが、業界最大で最も成功した企業の一つであることに変わりはない。
ゴールドマンの株価は最近最高値更新を繰り返しており、6日も高値を更新し443.67ドルと、1999年5月に53ドルで売却した時の8倍以上になっている。紆余(うよ)曲折はあったにせよ、株式公開企業としての時代を通じて、同社の株価はライバルを凌駕してきた。
当時ドレファスのシニアポートフォリオマネージャーとしてゴールドマンのIPOを見守ったティム・グリスキー氏はパートナーシップだったゴールドマンについて「積極的な賭けを行い、成功することが多かった」と振り返った。
常に順風満帆だったわけではない。ゴールドマンはドットコムバブルの中、ウォール街の全盛期に株式を公開した。それから10年後、米国の金融システムに対する信頼が揺らぎ、株価は暴落した。ゴールドマンは、2008年に政府の支援を受け、金融システムの安定化に貢献した銀行の一つだ。また、最大のライバルだったモルガン・スタンレーと同様に、銀行持株会社への再編も行った。
IPOではゴールドマン株の15%が売却され、多くの人が金持ちになった。現在では、ゴールドマンの株式を所有するパートナーはかなり少なくなっている。四半世紀前の上場当時、従業員数は1万4000人に満たず、純収入は約130億ドル(約2兆円)だった。現在、従業員数は4万4000人を超え、23年の純収入は460億ドルを超える。
デービッド・ソロモンCEOは25周年についてリンクトインに投稿し「IPO以降にどれだけ多くのことが変わったかを考えるとき、驚くべきことは、どれだけ多くのことが不変だったかということだ。変わっていないのは私たちの基本的価値観、パートナーシップの精神、そして社員の資質だ」とコメントした。