カナダ中銀、6回連続で金利据え置き-インフレ鈍化で一段の証拠望む
(ブルームバーグ): カナダ銀行(中央銀行)は10日、6会合連続で政策金利を5%に据え置いた。利下げに近づいてはいるが、インフレ鈍化の証拠がさらに必要だと示唆した。
金利据え置きはブルームバーグが調査したエコノミストや市場の予想通り。
マックレム総裁は発表文冒頭の準備原稿で、「われわれは確認する必要のある情報を確認している。だが、物価安定への進展が持続的であると確信するためには、より長くそれを確認する必要がある」と述べた。
この発表後、カナダドルは米ドルに対する下げを継続。3月の米消費者物価指数(CPI)統計でコア指数が3カ月連続で市場予想を上回ったことを受けて付けた1米ドル=1.3678カナダドルの日中安値付近で取引されている。
2年物の指標カナダ国債利回りは米CPI統計発表後の上昇を維持し、約13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.32%となっている。
経済成長の加速が見込まれる中でも、1月以降のデータは物価圧力が緩やかに減速しているとの自信を強めたと当局者らは指摘。だが、マックレム総裁はコアインフレの一段の低下は「ごく最近」だと表現し、カナダ中銀は「これが単なる一時的な落ち込みではないとの確信を持ちたい」と付け加えた。
原題:Bank of Canada Seeks More Disinflation Proof as It Mulls Cuts(1)(抜粋)
--取材協力:Jay Zhao-Murray、Carter Johnson.
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Erik Hertzberg, Randy Thanthong-Knight