福島県二本松市「木幡の幡祭り」 冬空に映える伝統の色彩
960年余の伝統を誇る国重要無形民俗文化財「木幡の幡祭り」は1日、福島県二本松市の木幡山一帯で行われた。赤や黄、水色など色鮮やかな五反幡が冬空になびき、地域住民らが列となって行進した。 約300人が大小約50本の幡を掲げ、羽山神社や隠津島神社を参拝し、無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。初めて祭りに参加する若者は権立(ごんだち)と呼ばれ、成人儀礼「胎内くぐり」に臨んだ。 祭りは1055(天喜3)年にあった前九年の役に由来して始まったとされる。源頼義・義家父子が木幡山で戦勝を祈願したところ、敵の安倍貞任軍が木々を源氏の旗に見間違い、撤退したという故事に由来している。