S東京ベイに消化試合はない! 今季初のえどりくで18連勝なるか?
連覇の夢が潰えても、プレーオフ進出の道が断たれても、クボタスピアーズ船橋・東京ベイに消化試合はない。4月27日(土)の三重ホンダヒート戦は、今季初のスピアーズえどりくフィールドで開催される。改修工事のため使用できなかったホストスタジアムでS東京ベイは17連勝と不敗神話を築く。1年ぶりに帰って来るえどりくで、下手なゲームは見せられない。立川理道主将のS東京ベイ公式戦150キャップとなれば、なおさらである。『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24』第15節では、強いS東京ベイを見せるのみだ。 【PHOTO】パブロ・マテーラ(三重ホンダヒート) ここまでケガ人続出で80分間一貫性のあるパフォーマンスができずに6勝1分7敗・勝点34の7位に甘んじるS東京ベイだが、前節は意地を見せた。初の『NTTリーグワン』開催となる札幌ドームでのホストゲームで迎えたのは、逆転プレーオフトーナメント進出を目指すコベルコ神戸スティーラーズ。5分S東京ベイはインゴールまで残り5mでのラインアウトから逆を突くと、FLピーター・ラピース・ラブスカフニがボールを叩き込んで先制。直後のSOバーナード・フォーリーのCGはWTB山下楽平にチャージで阻止されると、10分その山下に同点トライを献上。さらにSOブリン・ガットランドにCGを決められて5-7の逆転を許した。 17分敵陣深くのラインアウトからモールでインゴールに迫ったS東京ベイは、PRオペティ・ヒルがピック&ゴーで逆転すると、32分にはSH藤原忍→ラブスカフニ→藤原→フォーリーの華麗なパスワークで相手ディフェンスを混乱させると、WTB根塚洸雅が見事にギャップを突いてトライをマーク。しかし、神戸Sに自陣に侵入されると、反則をおかし、PGで着実に加点されて19-16で折り返した。 後半は互いにPGを2本ずつ成功させて25-22、勝負どころでS東京ベイが一気に白星を手繰り寄せた。69分ラインアウトモールの後のラックからLOルアン・ボタが近場からボールをねじ込むと、その5分後にPR為房慶次朗が強引にボールを強奪し、途中出場のLOのJD・シカリングがラインブレイク、NO8ファウルア・マキシ、藤原とつないで勝負あり。終盤に1本返されたが、39-29でS東京ベイが今季初のホストゲーム初勝利を飾ったのだった。 試合後、CTB立川が「ここ最近の試合はお互いに接戦で、最後に勝ち切れない試合が多かったが、今回自分たちはそこで成長できた。全員が同じ絵を見ながら戦えたことはすごくポジティブな要素だと思う」と安堵すれば、藤原も「ここ何試合かは接戦で負けることが多く、週の初めに『昨日より今日、今日より明日』というキーワードを立ててやってきたが、しっかりと出せてとても良かった」と笑顔を見せた。もちろん、ホスト初勝利に満足はしない。S東京ベイは次節えどりくでの不敗記録を伸ばし、最終節で東京サンゴリアスに開幕戦の借りを返して、3連勝で今季を締め括るのみである。 対する三重Hは1勝13敗の勝点6・11位と初めてのディビジョン1で苦しんでいる。それでも、前節は2位を快走する東芝ブレイブルーパス東京を相手に大善戦を演じた。雨の中真っ向勝負のフィジカルバトルを展開、前半をスコアレスで終えると、80分間通してアームレスリングのようなゲームを披露。惜しくも7-8で涙を飲んだ。強豪相手の熱戦にもキアラン・クローリーHCは「選手たちはガソリンのタンクを空になるまでプレーをしてくれたし、彼らのパフォーマンスは誇りに思っている。しかし、勝てなかったということは、最終的には不十分だったということ」と勝利への執着を覗かせた。 朗報もある。『ラグビーワールドカップ2023』日本代表×アルゼンチン代表で負傷したNO8パブロ・マテーラがBL東京戦で戦線復帰。スタメンに名を連ねて、40分間プレーしたのだ。リーグ戦は残り2試合、『NTTリーグワン2023-24』D1/D2入替戦に向けて、パフォーマンスを上げていくだけである。何よりも、第2節0-75のやられっ放しでは終われない。 両軍の試合登録メンバーは以下の通り。 【S東京ベイ】 1海士広大、2スカルク・エラスマス、3オペティ・ヘル、4堀部直壮、5デーヴィッド・ブルブリング、6トゥパ フィナウ、7末永健雄、8ファウルア・マキシ、9藤原忍、10バーナード・フォーリー、11山崎洋之、12立川理道、13テアウパ シオネ、14根塚洸雅、15リアム・ウィリアムズ、16福田陸人、17紙森陽太、18為房慶次朗、19ルアン・ボタ、20アシペリ・モアラ、21岸岡智樹、22ハラトア・ヴァイレア、23JD・シカリング 【三重H】 1鶴川達彦、2金井健雄、3星野克之、4コナー・ウィホンギ、5フランコ・モスタート、6ワイマナ・カパ、7服部航介、8パブロ・マテーラ、9北條拓郎、10呉洸太、11渡部寛太、12フレイザー・クワーク、13ダーウィッド・ケラーマン、14渡邉弐貴、15松浦祐太、16肥田晃季、17藤井拓海、18マティウス・バッソン、19秋山陽路、20小林亮太、21竹中太一、22植村陽彦、23ヘイデン・ベッドウェル=カーティス 果たして、S東京ベイがえどりくで18連勝を飾るのか、三重Hが待望の2勝目を勝ち取るのか。『NTTリーグワン2023-24』第15節・S東京ベイ×三重Hは4月27日(土)・スピアーズえどりくフィールドにてキックオフ。当日、特設ステージ「オレンジサンクスステージ」にて総合格闘家でありプロレスラーの桜庭和志とJ SPORTSラグビーアンバサダーの浅野杏奈とS東京ベイの選手によるトークショーを実施。隣接する清新第二中学校のグラウンドを利用して、スーパーボールすくいやボッチャ、ラグビーのキック体験などが楽しめるアクティビティエリアを設置。チケット発売中。