凄すぎ…究極の怪物! “母国”が生んだ世界最高の男たち(3)あまりに偉大すぎ! 全てが世界最高の中盤
サッカーの母国であるイングランドは、数多くの名選手を輩出している。その中でも90年台後半から00年代には「世界最高」と評価される選手達が数多く存在した。今回はイングランドが生んだ世界最高の選手についてフットボールチャンネル編集部が独自の方法で算出した能力値を紹介する。
MF:ポール・スコールズ(イングランド代表/マンチェスター・ユナイテッド) 生年月日1974年11月16日(当時27歳) 02/03シーズンリーグ戦成績:33試合14得点4アシスト イングランド代表通算66試合14得点 イングランド代表主な出場大会:1998年FIFAワールドカップ・フランス大会、UEFA EURO2000、2002年FIFAワールドカップ日韓大会、UEFA EURO2004 「過去最高のMFは?」と聞かれれば、多くの人々がこの男の名前を挙げるだろう。それがポール・スコールズだ。 デイビッド・ベッカムやライアン・ギグスらとともにマンチェスター・ユナイテッドのアカデミーで育ち、94/95シーズンにトップチームデビューを果たしたスコールズは、98/99シーズンのトレブル(三冠)に主力として貢献。その後も12/13シーズンに現役を引退するまでユナイテッドの中心であり続けた。 基本データの対象としたのは、キャリアハイとなる14得点を記録してプレミアリーグ制覇に貢献した02/03シーズンのもの。 最高評価となったのは、やはり「テクニック」の93。中盤での卓越したボールコントロールで試合を支配し、抜群の精度を誇る「パス」でチャンスを生み出す姿は当時のユナイテッドの最大の見どころであり、対戦した世界中の名手たちが驚嘆の声をあげていた。 スコールズの凄さは攻撃面だけではない。168cmと小柄ながら、無尽蔵のスタミナでピッチをカバーして「守備力」でもチームに大きく貢献できる選手だった。 さらに、アレックス・ファーガソン監督の要求に応えて本職であるセントラルMF以外にもセカンドストライカーからトップ下、左右サイドMF、守備的MFに至るまで様々なポジションでのプレーに対応する柔軟性や抜群の戦術眼を持っているため「IQ」も88と高い評価となった。 そして、スコールズが特別な存在である理由は「メンタル」の強さにある。FAカップ決勝やUEFAチャンピオンズリーグでのアウェイゲームや重要な試合でゴールを決める勝負強さ、視力障害に悩まされながらもパフォーマンスを維持した精神力、そして現役引退後の復帰要請に応えてリーグ優勝に貢献した男気。 スコールズは29歳という若さで代表引退を決断した。この早すぎる決断がのちのイングランド代表の低迷を招き、あまりに偉大すぎたことが現在のマンチェスター・ユナイテッドの苦悩を生んだと言えるだろう。世界最高のMFは、それほどの影響力を持つ男だった。