使われていないのに、中古車扱い?「登録済み未使用車」とは? お買い得感はあるけど…新車と比べたメリット・デメリット
登録済み未使用車とは
登録済み未使用車(以下未使用車)とは、すでに車両登録をされているものの、実際には使用されていないクルマのことです。軽自動車の場合は「届出済み未使用車」といいます。 【写真】新車価格600万円超!アルファード、ヴェルファイア 20代もバンバン購入…なぜみんな買えるのか 未使用車は車両状態がとても良く、走行距離も極めて短いです。しかしクルマは車両登録を済ませた時点で「販売済み」として扱われるため、未使用車も中古車として販売されます。 ▽新古車との用語としての使われ方の違い 未使用車と新古車は、意味合いとしてはほぼ同じ言葉です。かつては新古車という表現が一般的でした。しかし「新古車」は「新車」と誤認されやすいとして、現在は自動車公正取引協議会によって使用が禁止されています。 ただし自動車公正取引協議会に加盟していないお店では、今でも「新古車」と表現していることも。未使用車を購入する際は、新古車の表記が使われていない、自動車公正取引協議会加盟店で選ぶようにしましょう。 ▽登録済み未使用車が流通する理由 未使用車が流通する主な理由は、ディーラーの販売実績確保のためです。 そもそもクルマを製造する「自動車メーカー」と販売する「ディーラー」は別会社です。メーカーはクルマを多く販売してもらえるよう、ディーラーに販売目標に応じた報奨金を設定しています。ディーラーはこの報奨金の獲得に向けて販売努力をしますが、目標の達成が難しいと自社で車両を購入し、登録します。こうした車両が未使用車として販売されるのです。 この他にも、注文後にキャンセルされたクルマが未使用車として出回ることもあります。
未使用車のメリット・デメリット
未使用車には以下のようなメリット・デメリットがあります。 【メリット】 ・車両状態が新車に近く、新車より安い ・法定費用が新車より安い ・納車期間が短い ・新車の保証を継承できる場合が多い 【デメリット】 ・グレードやオプションを選べない ・新車対象の補助金や減税制度を使えない ・車検の残期間が新車より短い ・売却時に「ワンオーナー車」として売れない 未使用車の主なメリットは、購入時の車両価格や法定費用が安いこと。中古車扱いな上、自動車税や重量税、自賠責保険料などもディーラーが支払い済みなので、購入時の価格を抑えやすいです。 一方、未使用車の主なデメリットは新車のように自分でオプションなどを選べないことです。また電気自動車など多額の補助金を受けられるクルマの場合、未使用車の方がかえって割高になってしまうこともあるので注意が必要です。