グラミー賞で4冠のテイラー・スウィフト、アメリカでの経済効果とは?
第66回グラミー賞授賞式の発表目前だった2月2日(金)、今回の注目アーティストなどをJ-WAVEで特集。ジョン・カビラと、ゲストで登場した音楽ライターの鈴木美穂さんが語った。 鈴木さんが登場したのは、ジョン・カビラがナビゲートするJ-WAVEの番組『~JK RADIO~TOKYO UNITED』のワンコーナー「TAKENAKA FEATURE FOCUS」。 第66回グラミー賞の受賞式は、2月5日午後10時よりWOWOWでアーカイブ配信される。
女性アーティストが大活躍
今回、予想をしてくれた鈴木美穂さんは、授賞式当日にレッドカーペットレポートも務めるロサンゼルス在住の音楽ライターだ。今回の見どころについて、ジョン・カビラが「女性アーティストが受賞を独占することは間違いないみたいですね」と質問した。 鈴木:間違いないですね。今年は前代未聞のことが起こりまして、ノミネーションが発表された時点で、それがすごく話題になってました。 ジョン:最優秀レコード、最優秀楽曲、最優秀アルバム。作品系はジョン・バティステ以外、全員女性ですもんね。 鈴木:本当にびっくりですよね。 ジョン:これは皆さん、どうご覧になってるんですかね? 鈴木:ノミネーションも大事ですけど、いちばん大事なのはやっぱり誰が受賞するかじゃないですか。カビラさんも覚えていらっしゃるかもしれないですけど、2018年にグラミー賞の会長が「女性はもうちょっと頑張ってほしい」みたいな発言をしてしまいまして。それで大バッシングを受けてから、毎年「期待に応えよう」と頑張っていらっしゃる姿勢が見られ、今年はそれがピークに達したなという感じがします。
テイラー・スウィフトがアメリカにもたらした影響
今回のグラミーを語るうえで外せない存在が、テイラー・スウィフトだ。グラミー史上初の4度目の最優秀アルバム賞受賞の可能性で注目されており、実際に受賞した。 鈴木さんは「去年のアメリカは、本当にテイラー・スウィフトの1年だった」と振り返る。 2023年、テイラー・スウィフトが行った「THE ERAS TOUR」60公演の興行収入は、11億ドルを突破。「史上最高の興行収入」に加え、「アメリカの経済全体が、ツアーのおかげで回った」とも、鈴木さんは語った。 鈴木:チケットを取れなかった人たちが、州を超えて旅行するんですよ。私の友人も、ニューヨーク公演のチケットが買えなかったから、アリゾナまで飛んで行って。そういうことをたくさんの人たちがやっているので、旅行業界が潤い……。テイラーのファンってすごく熱心だから、コンサートのために、アルバムに合わせた衣装とかも用意するわけなんですよ。ということは、旅行業界だけでなくファッション業界も潤い、旅行に伴って食事とかもするわけですからレストラン業界も潤い。で、そのツアーだけじゃなくて全体で見ると、43億ドルっていわれています。 ジョン:「テイラーノミクス」ですね。 鈴木:そうなんです、それが「テイラー・スウィフトエフェクト」といわれていて、テイラー・スウィフト効果なんですよ。 ジョン:といいつつ、最多9部門ノミネートのシザもいます。ロサンゼルス・タイムズの最新版を見ると「彼女が取るべきだ」っていう論調もあるみたいですけど……。 鈴木:あります。シザも『SOS』で本当にブレイクして、彼女は去年、初のアリーナツアーだったんですけど、それも即ソールドアウト。私、ライターの友達にシザの大ファンもいるんですけど、普通の席でチケットに400ドル払ってるんですね。それでも「よかった」といっていたので、それぐらいすごいショーをやってくれたらしいです。 ジョン:なるほどね。 鈴木:『キル・ビル』のシングルの大ヒットもものすごかったですし、街を歩いていると若い女の子が口ずさんでたりするんですよ。 ジョン:そこまで浸透してるってことですよね。