受験で覚えた技、バンド活動でも つんく♂さん「人生なんとかなる」
本格的な受験シーズンを迎えました。音楽プロデューサーで、母校・近畿大の入学式の総合プロデュースを続けているつんく♂さんに、自身の体験談や受験生へのメッセージを聞きました。 ◇ 地元の公立中学校から近畿大付属高校に入りました。大学の付属高に入った方が高校生活を少し余裕を持って過ごせるのでないかと考えたのです。高校受験に結構なストレスを感じたので、これをもう一回大学受験で感じるのは大変だなと。 高校受験の時に覚えた技があります。部屋の中をうろうろ8の字を描くように歩きながら、年号や人の名前を覚える癖をつけました。後にバンドデビューしてからも、MCの内容を覚えたり考えたりする時に楽屋で同じように歩いていました。 高校に合格したらステレオセットを買ってもらう約束を親としていて、それをゴールに頑張れたというのもあります。合格後は大阪・日本橋の電気街「でんでんタウン」に行って、試聴しまくってましたね。帰りにパンフレットをリュックに目いっぱい詰めて帰る生活でした。 近大は2003年から派手な入学式を始めました。入学式という最初の日に大学から強いメッセージを送る。それを全身で受け取ってもらう。「あれ? 思ってたのと違うぞ」って。そんな入学式は内容は記憶しなくとも「思い出」になると思うんです。大事なのはインパクトです。 受験を控え、不安になっている人も多いと思いますが、人生なんとかなるし、なんとかするしかないんです。大学に入ってからが勝負だし、社会に出てからがもっと勝負です。受験生の皆さんも、大学生活の中で人間力をアップさせてほしいと思います。(狩野浩平)
朝日新聞社