「新基準バット」導入で真価問われるスラッガー センバツで絶対注目の10人を厳選
3月18日に開幕する第96回選抜高校野球大会(センバツ)。今大会は「新基準バット」が導入され、打者の真価が問われる大会になりそうだ。そこで逆風をものともしない強打者を中心に10人の逸材野手を厳選。このなかに、未来の侍ジャパンメンバーがいるかもしれない。 【写真】2024センバツ スカウトが熱視線を送る注目の逸材20人 2024センバツ注目投手10人はこちら>> モイセエフ・ニキータ(豊川3年/外野手/180センチ・82キロ/左投左打) 打席に立つだけで不思議な期待感が高まる左の強打者。昨秋時点で高校通算14本塁打と本数は目立たないものの、バットの芯でとらえた際の打球音は別格。東海大会では打率.625の大暴れを見せた。高校進学後に体重が16キロ増え、才能が開花。両親はロシア人で、学校生活では日本語、家庭内ではロシア語を使い分ける。高卒でのプロ志望を明言しており、大会2日目の阿南光(徳島)との初戦は大きな試金石になる。好投手・吉岡暖のストライクからボールに変化する球の見極め、数少ない甘い球をミスショットせずにとらえられるか要注目だ。
ラマル・ギービン・ラタナヤケ(大阪桐蔭3年/三塁手/180センチ・82キロ/右投右打) 底知れない可能性を秘めた右のパワーヒッター。昨秋時点で高校通算28本塁打を放つなど、ツボにハマった際の長打力は目を見張る。昨秋の明治神宮大会・関東一戦では神宮球場の右翼席に放り込むなど、3長打と気を吐いた。両親はスリランカ人で、愛知港ボーイズ(愛知)に在籍した中学時代からその名をとどろかせていた。初戦は大会5日目に北海(北海道)と対戦。新2年生の松田収司が投じる好球質の速球に、どんな反応を見せるか。昨秋は三塁守備に綻びを見せていただけに、攻守の進化に期待したい。
徳丸快晴(大阪桐蔭3年/外野手/178センチ・83キロ/両投左打) 天才的な打撃センスを誇る強打者。1年秋から大阪桐蔭の3番打者を担い、コンタクト能力と打球スピードは高校屈指。吉田正尚(レッドソックス)クラスの打者に成長する青写真を描ける素材だ。昨秋は打撃感覚を崩して不振だっただけに、今春は状態を立て直せるかに注目。世にも珍しい「両投左打」という特性を持ち、内野守備時には右投げ、外野守備時には左投げでプレーする。3歳上の兄・天晴はNTT西日本の大型打者で、今季の成長次第では兄弟揃ってのドラフト指名の可能性がある。