空き家になっている実家を「駐車場」にしようと思っています。しかし、家を壊すと「固定資産税」が高くなると聞きましたが本当でしょうか…?
急に固定資産税が「6倍」になるわけではない
前述の通り、家屋の解体によって急に固定資産税が6倍に増えるわけではありません。なぜなら、住宅用地の特例措置を受けられなくなった土地は「固定資産税(土地)の負担調整措置」が適用されるからです。 負担調整措置とは、評価額が急激に上昇したような場合でも、税負担の上昇がゆるやかになるよう課税標準額を徐々に本来の額に近づけていく措置を指します。具体的には、前年度の課税標準額が本年度の評価額の何割に達しているのかを表す「負担水準」が高い場合は税負担を引き下げ、低い場合は税負担を引き上げる制度です。 そのため、家屋を解体した場合、土地の固定資産税はゆるやかに引き上げられることになります。ただし、商業地など住宅用地以外の宅地は、評価額の70%が負担水準の上限です。たとえ家屋を取り壊してさら地にしたとしても、実際に固定資産税が6倍になることはありません。
住んでいない「実家」の活用法
家屋を解体してさら地にすると固定資産税が高くなるとはいえ、空き家のまま放置しておくのも危険です。住んでいない実家を取り壊す場合、以下のような活用方法が挙げられます。 ●アパートやマンションを経営する ●賃貸併用住宅を建てる ●高齢者向け施設を建てる ●駐車場を経営する ●トランクルームを経営する ●資材置き場にする 駐車場やトランクルームなど、比較的低コストで始められる活用法も少なくありません。住む予定のない実家は放置するのではなく、積極的に有効活用したいものです。
まとめ
今回は住宅にかかる税金や実家の活用法などを解説しました。家を壊すと固定資産税が高くなるのは事実ですが、急に6倍になるわけではないことが分かりました。 実家を壊してさら地にする場合は、住宅用地の特例措置だけでなく、土地の負担調整措置についても確認しましょう。いずれにしても税金はかかり続けるため、住んでいない実家は放置せずに有効活用したいものです。 出典 東京都主税局 固定資産税・都市計画税(土地・家屋) 固定資産税・都市計画税の概要 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部