“上野のアイドル”として多くのファンを魅了してきたジャイアントパンダの「シャンシャン」が、中国でも一般公開を前に人気となっています。グッズの販売や日本人向けにツアーを企画するなど、期待が高まっています。 　　　◇◇◇ 28日、中国・四川省成都にある施設には多くの人が集まっていました。一斉にカメラを向けるその先には、大人気のジャイアントパンダの姿が。「めっちゃかわいい」という声も聞こえてきました。 その中国で待ち望まれていたのが、今年2月に日本から中国へ返還されたメスのジャイアントパンダ「シャンシャン」の一般公開です。「シャンシャンは日本から戻ってきたばかりですから、（公開されたら）見に行きます」と公開を心待ちにする人も。“上野のアイドル”として多くのファンを魅了してきましたが、中国でもその人気は健在です。 パンダグッズを販売する店では、一般公開を前に、すでにシャンシャンをモチーフにしたポストカードが人気商品に！　お客さんに「シャンシャン好きですか？」と聞くと、「好きです」と笑顔を見せました。 　　　◇◇◇ 影響は飲食店でも。その名も「シャンシャン」という店では、店内にシャンシャンの大きな写真がありました。 店長 「これはシャンシャンです。ここはシャンシャンのファンが楽しめる店」 シャンシャンに一目ぼれしたという男性は、“店内にパンダのデザインを取り入れた飲食店を開きたい”と準備を進めてきたといいます。シャンシャンの公開に向け、日本の旅行客の口に合うメニューも考案中だということです。 公開前に高まるシャンシャンへの期待。日本人向けにツアーを企画している地元の会社では、すでにシャンシャンの見学ツアーを企画し、公開を待ち望んでいました。 シャンシャンのツアーを企画する旅行会社 「日本のお客さんから問い合わせがあります。『シャンシャンはいつ見られますか』と聞くのでツアーを企画しました」 　　　◇◇◇ 中国へ渡っても絶えることのない人気ぶり。先月、公開された動画ではシャンシャンがタケノコをかじる様子が見られました。 返還から約3か月。これまでシャンシャンの成長を見届けてきた上野動物園の冨田恭正副園長は「順応しつつあるんだろうなと。エサを食べているのは大事なこと」と話します。 中国のスタッフに引き継ぐ際には、食べ物の好みを詳しく伝えたといいます。 上野動物園・冨田恭正副園長 「穏やかな性格ですよと。あとは食べ物の好みというか『にんじんはすり下ろした方が食べます』とか、そんなのをちょっと助言したり」 また、冨田副園長は「むこうでいいお母さんになってもらえれば、なおいいなと」と期待をにじませました。 今は中国で暮らしているシャンシャン。多くのファンが直接会える日を待っています。