「太鼓の達人とか上手そう」音楽大学卒業演奏会のフライヤーに掲載されたプレイヤーが違和感しかないと話題に
違和感のあるプロフィール写真がSNS上で大きな注目を集めている。 「そこそこちゃんとした服で撮るなら教えてくれよ」 【写真】違和感を禁じ得ないTシャツ姿のアップ画像→やっぱり違和感ww と件の写真を紹介したのは大阪音楽大学の学生でジャズサックス奏者の石脇サンタさん(@T_saxatilis)。 石脇さんの写真が掲載されているのは3月14日に開催される2023年度大阪音楽大学卒業演奏会の告知フライヤー。ドレスやタキシードといった正装に身を固めアーティスト然とした出演者たちの中、石脇さんは何気ないオレンジのTシャツで真顔だ。フライヤーから立ち込める何とも言えない違和感…石脇さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは 「左下だけ異彩放ってて草」 「楽器やってるってよりも太鼓の達人とか上手そうなタイプに見えてしまう。」 「1人だけ街角インタビューみたいなw」 など数々のコメントが寄せられている。 石脇さんにお話を聞いた。 ーーこの服装で写真を提出した経緯をお聞かせください。 石脇:ここまで拡散されると思っていませんでしたので訂正させていただきたいのですが、何も知らされず1人だけこうなったわけではなく、ちゃんと普段の格好で写真を撮ろうと自ら提出したものです。 ーーチラシの仕上がりをご覧になったご感想は? 石脇:大学の職員さんから確認の電話もいただき、周りの様相も確認した上で自信満々で「このままでいい」と答えております。なおその時多少寝起きであったことは否めません。<br>卒業演奏というのは音大生の中でも花形、いわばその学科のトップ、しかもただ1位なだけでなくその上で基準となる技術を超えた人間だけが選ばれる狭き門です。実際大衆音楽という音大の中で多少キワモノである学科の中で選ばれることはなかなか難しいと記憶しております。<br>その中で4年間をかけた壮大なフリとオチとしてこの大一番を機能させたことはそういう覚悟の一つでもあるような気がしています。 ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。 石脇:第一声は何がこんなにウケているのか分からない……でしたがXないしネットというのはそういうものだと思います。リプライの皆様の言うように私もネットの民であるが故、私を知る人からは「とうとうやったか」との声をたくさんいただいております。<br>他の何気ないツイートが拡散された先人もそうであるように、私も仲間の呆れ顔を見るために何気なく投稿したものが今やこの通り。見て笑っていた人間が人を笑わせることになり、しかもその中身が表現者のタマゴであることは大変な皮肉であります。<br>「ちゃんとしろ」「マナーがなってない」と言われてしまえば終わりな中、思いの外批判といった批判は少なく「好感が持てる」「音大の偏見が消えた」などなかなか好意的な意見が多く見られたことは救いでした。 ◇ ◇ 「音大で学ぶような人間はどこか一般大学の人間とは違う……とかクラシックとかジャズとかはどうも高尚な気がして……とかそういう偏見が無くなれば嬉しいです」と石脇さん。投稿の前日、石脇さんに4年間教えを授け首席にまで導いた大阪音楽大学講師でサックス奏者の古谷光広さんが惜しくも亡くなっている。 石脇さんは今回の卒業演奏会で今後の音楽人生への覚悟をこめ、古谷さんを偲んで思い出の曲を演奏するとのこと。ご興味ある方はぜひ足を運んでいただきたい。 (よろず~ニュース特約・中将タカノリ)
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