AirJapan、成田-シンガポール就航 ANA新ブランド3路線目、週5往復
ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のエアージャパン(AJX/NQ)は4月26日、新ブランド「AirJapan」の3路線目として、成田-シンガポール線を開設した。週5往復運航し、観光だけでなく出張など商用渡航でも需要が見込める東南アジアのハブへ就航する。 【写真】エアージャパンの787-8のシート 運航日は、成田発が月曜と木曜から日曜、シンガポール発が月曜と火曜、金曜から日曜。運航スケジュールは、シンガポール行きNQ3便が成田を午後5時35分に出発し、午後11時55分に着く。成田行きNQ4便は午前0時55分にシンガポールのチャンギ国際空港を出発して、午前9時10分に到着する。 機材はボーイング787-8型機で、座席数はエコノミークラスのみ324席。シートピッチは海外のFSC(フルサービス航空会社)のエコノミークラスと同等となる32インチ(約81センチ)で、東南アジアのLCCで主流の28-29インチより広くした。 26日に成田空港で開催した記念式典で、エアージャパンの峯口秀喜社長は、円安が加速し日本人にとって海外旅行は“高嶺の花”になりつつあるとした上で、「手ごろな価格で、1つの選択肢を提供できる」と述べた。利用客には「ゆったりとくつろげるシートを体験し、各種SNSで拡散して」とアピールした。 シンガポール行きNQ3便の初便には787-8の初号機(登録記号JA803A)を投入。乗客315人(うち幼児2人)と乗員10人(パイロット2人、客室乗務員8人)の計325人を乗せ、成田空港51番スポット(駐機場)から定刻より3分遅れの午後5時38分に出発し、A滑走路(RWY16R)から午後6時6分に離陸した。シンガポールには現地時間午後11時55分に到着する見通し。同便の乗客には搭乗証明書のほかステッカーや手書きのメッセージカード、バゲージタグの記念品をプレゼントした。 AirJapanは、FSCの全日本空輸(ANA/NH)、LCC(低コスト航空会社)のピーチ・アビエーション(APJ/MM)に続くANAグループ第3のブランドで、「ハイブリッドエアライン」と位置づける。東南アジアを中心とした海外発のインバウンド(訪日)需要を今後の成長領域とし、ANAやピーチとは異なる市場をターゲットにしていく。 1路線目の成田-バンコク(スワンナプーム)線は、2月9日に就航。当初は週6往復で、2号機の受領により4月30日からは週7往復(1日1往復)のデイリー運航に増便する。 2路線目の成田-ソウル(仁川)線は2月22日の開設を予定していたが、機体に不具合が発生したため初日を欠航。同月24日に運航を開始した。現在は週5往復で、4月29日からデイリー化する。
Yusuke KOHASE