酒蔵見学と一緒に!新潟県にある”日本家屋×アールデコ”な国指定重要文化財『松籟閣』がスゴかった。
国指定重要文化財『松籟閣』とは?
水田と里山が豊かに広がる新潟県長岡市朝日で1830(天保元)年に創業した朝日酒造。酒蔵見学や日本酒飲み比べが楽しめるこの場所を訪れたら、是非見学してほしいのが『松籟閣』。今回はメンズノンノモデル 稲井孝太朗による見学レポをお届け。『松籟閣』は朝日酒造の創立者である平澤與之助が昭和初期に建てた住宅。2001年に製品倉庫建設に伴い曳家で移築し、 2018年に重要文化財となった。伝統的な日本家屋に、アールデコ様式の丸窓やステンドグラスなどの装飾を採り入れた近代和風建築だ。 【画像】国指定重要文化財『松籟閣』をもっと見る! 松籟の間(茶の間)は、客人をもてなす茶の間として用いられていた部屋。床柱はヤシ材、長押(なげし)は楓、床框(とこがまち)は硬く頑丈なことから名のついた「鉄刀木(タガヤサン)」など、銘木を惜しみなく使用しているのが見どころ。ひとつの部屋にここまで異なる木材を楽しめるのは、松籟閣ならではなのだとか。
洋風の様式が取り入れられているのも松籟閣の特徴。その代表として、当時はまだ希少だったガラスが多く用いられていることも注目したい。従来障子から取り入れていた外の光が、ガラスを用いることによって直接入るようになり、部屋を開放的なものにしたのだとか。
表門から入った時にも目に留まった美しい洋館が応接室。屋根は軽量で波型の瓦、「桟瓦葺(さんかわらぶき)」が敷かれており、その頂点には西洋建築によく見られるファイニアル状の鬼瓦が掲げられている。ステンドグラスからの光が差し込む、荘厳な雰囲気の室内。中心には大理石貼りの暖炉が。外から見ても分かる通り、この部屋には煙突は存在しない。実はこの暖炉、当時最新の電気ストーブを使っていたのだ!暖炉の中にはしっかりコンセントもある。
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