野村克也が語る“マスコミ”「監督はマスコミを味方にし、うまく利用させてもらうべき」
苦手な女性記者にも私は優しかった……はず
星野監督はマスコミとうまく付き合っていた/阪神時代。写真=BBM
この年末年始もプロ野球選手の出演するテレビ番組がいくつも放送され、その他のメディアでも盛んに取り上げられた。プロ野球選手のマスコミへの露出は、私の現役時代とは隔世の感がある。 そこでふと思い出したのだが、スポーツマスコミに女性が増えたのは、1990年代あたりだっただろうか。 私の現役時代も、何人かいたにはいた。南海の監督がまだ鶴岡(鶴岡一人)さんだったころ、NHKのディレクターだったか、女性が一人、よく球場に来ていた。何があったかは知らないが、鶴岡さんが「女の来るところじゃない!」と怒鳴っているのを聞いたことがある。金田(金田正一)さんも、女性記者を毛嫌いしていた。 こんなことを書くと「男女差別だ」と言われてしまいそうだが、確かに女性記者とは、私も話がしづらかった。「女性は野球を知らないだろう」という先入観を、私が持っているせいもあるだろう。男性記者なら本格的に野球をやったことがないまでも、体育か遊びか、なんらかの形で野球を実際プレーしたことはあるはずだ。女性の場合はほぼ、それがない。経験に基づいた理論で話ができないと思うと、こちらもつい構えてしまうのだ。 まあ男女の別なく、野球を知らない記者は苦手だ。とはいえ私は、記者に対して・・・
本文:1,972文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
週刊ベースボール