「にっぽん丸」8年ぶり小名浜港寄港 空知信金創立100周年記念航路
全国の信用金庫でつくる「よい仕事おこしネットワーク」(事務局・城南信用金庫)のメンバーである空知信用金庫(本店・北海道岩見沢市)主催のチャータークルーズで、大型客船「にっぽん丸」が14日、福島県いわき市の小名浜港に入港した。同信金の創立100周年記念特別航路として、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの福島県復興を後押しするとともに魅力を発信したいと、寄港地に選んだ。 午前7時ごろ、小名浜港に乗客約360人を乗せて入ってきた。岸壁には、地元いわき市のひまわり信用金庫の職員らが横断幕を掲げ、いわき総合高吹奏楽部が演奏を披露した。内田広之いわき市長、県信用金庫協会の樋口郁雄会長(福島信用金庫理事長)が歓迎した。空知信金の熊尾憲昭理事長は「多くの人の出迎えに感動した。復興の歩みを目に焼き付けたい」、城南信金の川本恭治相談役(県しゃくなげ大使)は「クルーズで福島県を選んでいただいた意義は大きい」と語った。
乗客はオプショナルツアーツアーとして、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館や浅野撚糸(本社・岐阜県)双葉事業所などを訪ねる「ホープツーリズムコース」など5つのコースに分かれ、福島県の復興状況の視察や観光を通し、福島県に触れた。 鶴ケ城などを巡る会津若松コースでは会津信用金庫の職員らが出迎えた。乗客に浅野撚糸のタオルがプレゼントされた。 にっぽん丸は総トン数2万2472トンで、全長約167メートル。総客室数は203。小名浜港には2016(平成28)年の入港以来、8年ぶり。小樽港から横浜港までの3泊4日のスケジュールで小名浜港に寄港した。14日午後5時30分ごろに小名浜港を出港した。