野沢尚氏原作「反乱のボヤージュ」舞台化決定 石黒賢・岡本圭人・大内リオンら出演者発表
【モデルプレス=2024/12/05】野沢尚氏原作の小説「反乱のボヤージュ」(集英社)の舞台化が決定。2025年5~6月に、東京・新橋演舞場、大阪・大阪松竹座にて上演され、出演キャストも発表された。 【写真】岡本圭人、役作りで減量した姿 ◆「反乱のボヤージュ」舞台化決定 脚本家として「眠れる森」(フジテレビ/1998)や「坂の上の雲」(NHK/2009)など、テレビドラマの脚本を数多く手がけヒット作を世に送り出し、小説家としても「破線のマリス」(講談社)で江戸川乱歩賞、「深紅」(講談社)では吉川英治文学新人賞など、いくつもの文学賞を受賞した野沢氏。ミステリーの名手としての評価が高い野沢氏だが、その鋭い社会批評と緻密なストーリーテリングにも定評があり、ラブストーリーから群像劇まで、幅広いジャンルで多くの人々を魅了してきた。その中でも、2001年に発表された「反乱のボヤージュ」はスペシャルドラマとしても放送された人気小説。そんな野沢尚の傑作が、この度舞台化されることが決定した。 本作は、集英社の文芸誌「小説すばる」にて2000年4月から2001年1月まで連載され、同年4月に単行本として刊行。緻密な人間描写と社会問題への鋭い洞察が、発売当時から大きな反響を呼び、2001年に若松節朗監督により2話のスペシャルドラマとして放送され、第52回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞するなど話題となった。 物語の舞台は名門大学の学生寮。廃寮を目論む大学側から送り込まれた舎監と、寮存続を懸命に守ろうとする学生たちとの心の交流を中心に描かれる。ただの青春群像劇にとどまらず、学生たちが抱える葛藤や成長、そして舎監との絆が、瑞々しくも力強く描かれている。 さらに、登場人物たちの色鮮やかな描かれ方により、自然と作品世界に引き込まれるのも、ドラマの脚本家として活躍した野沢氏作品ならではの魅力の1つ。今回の舞台化で脚本・演出を手掛けるのは、作家・演出家としてこれまで数々の名作を生みだしてきた鴻上尚史氏。社会を切り取る鋭い視点と斬新な演出スタイルで知られる鴻上氏が、原作の緻密でスリリングな展開や人間模様を、現代的な視点も加えて創り出す。 ◆石黒賢・岡本圭人・大内リオンらキャスト発表 出演は、学生寮の舎監・名倉憲太朗役に、様々な役を幅広く演じ切る確かな演技力を持つ石黒賢。元機動隊としての複雑な過去を持つ名倉を深みを持って演じる。また、学生寮で暮らす医学部一年生の坂下薫平役には豊かな舞台経験を持ち強い存在感を放つ岡本圭人。複雑な家庭環境を背負い、父親への反発と思慕を抱きつつ成長する様を伸びやかに演じる。 他に、学生寮で暮らす3年生の江藤麦太役に大内リオン(AmBitious)、かつて学生襲撃事件を担当していた刑事・久慈役に加藤虎ノ介、学生寮の食堂担当の調理師・日高菊役に南沢奈央、首都大学学長補佐で廃寮を主導する宅間玲一役に益岡徹と、実力派俳優が揃い、作品により一層厚みを加えていく。 「反乱のボヤージュ」は、青春のエネルギーや葛藤を描くだけでなく、社会問題への鋭い洞察が今なお共感を呼ぶ。世代を超えた対話や理解の重要性、若者の可能性を信じることの大切さが、多くの人々の心に響く物語である。時に厳格な父親のように振る舞い寮生たちの成長を見守る舎監と、他人ながら次第に心を寄せ合う彼らとの交流を通じて、“大人とは何か”“自分とは何か”を知っていく姿に自分を重ね、自ら困難と向き合っていく主人公に心を動かされていく。若者がどのように社会に立ち向かい、自らの価値を示していくか。コミカルさも加えて清々しく描く青春の代名詞ともいえるエンターテインメント作品がついに誕生する。 石黒は本作の出演について「野沢さんの原作作品に出演できる、とても嬉しいというのが最初の感想でした」と喜びをコメント。また、今回初共演となる岡本には「新鮮で、良いケミストリーが生まれると良いと期待しています。お客さんが座席の背もたれに背中をつける暇がないくらい前のめりに観てくれる作品にしたいです」と意気込んだ。(modelpress編集部) ◆脚本・演出:鴻上尚史氏コメント 「反乱のボヤージュ」という青春の名作を舞台化するという幸運に恵まれました。出演者も、石黒賢さんや岡本圭人さんをはじめとして、信頼できる俳優さんに集まっていただきました。若者と大人、反抗と秩序、祝祭と日常、混沌と理性、息子と父親など、あらゆる対立がうずまくドラマをエネルギッシュに、ポジティブに描ければいいなと思っています。劇場でお会いしましょう。 ◆石黒賢コメント 野沢尚さん脚本のドラマがとても好きで、いつか野沢作品に出演したいと思っていたのですが、残念ながら機会がありませんでした。今回の話をいただき、野沢さんの原作作品に出演できる、とても嬉しいというのが最初の感想でした。この作品は、連続ドラマができそうなくらいそれぞれの学生に物語がある良質で素晴らしい原作なので、それをどう1本の芝居にまとめていくのか楽しみです。僕が演じる名倉は、学生たちとつかず離れず、時には兄のように、時には父のように見守る重石のような存在で、この役を演じるのは身の引き締まる思いです。鴻上尚史さんとはお会いしたことはありましたが、お仕事はこれが初めてです。鴻上演出にどう応えることができるのか、いい意味で緊張しています。岡本圭人さんとの初共演も新鮮で、良いケミストリーが生まれると良いと期待しています。お客さんが座席の背もたれに背中をつける暇がないくらい前のめりに観てくれる作品にしたいです。 ◆岡本圭人コメント 坂下薫平役として出演させていただきます。原作を読み、心を動かされとても感動しました。この物語は、今のこの時代に、上演するべきだと思いました。素晴らしいスタッフの皆さま、鴻上さん、キャストの皆さんと稽古を重ねる日々が待ち遠しいです。大内リオンくんとの共演も、とても楽しみです。精一杯、坂下薫平として生き、稽古に励みます!5月に新橋演舞場、6月は大阪松竹座でお待ちしています! ◆大内リオンコメント 演じる事が大好きなので、この舞台が決まって嬉しいです!キャストの皆さんのお名前を見て驚きました!皆さんと一緒に舞台に立てることがとても楽しみです。決まった瞬間から、小説を自分の役と照らし合わせながら読んでいます。「反乱のボヤージュ」が初めて舞台化されるということで、緊張やプレッシャーもありますが、先輩方の演技からたくさん学び、しっかり吸収して舞台で発揮できるように全力で頑張ります! ◆加藤虎ノ介コメント 今から数十年前 なんとなくフワッとした気持ちで演劇の世界に飛び込み 右も左も分からない小僧でしたが、鴻上さんのお名前は知っていました。当時はきっと縁が無いだろうなぁーとぼんやりおもっていましたが 数十年経て鴻上さん演出の作品に出演させていただけるのは嬉しい限りです。また「反乱のボヤージュ」がいかに舞台化されてゆくのか 稽古に参加できるのを楽しみにしております! ◆南沢奈央コメント 野沢尚さんの小説を、鴻上尚史さんが脚本・演出で舞台化なんて、おもしろいに決まっている!そう確信しています。「反乱のボヤージュ」は、社会問題を切り取りながら、大学側と闘う学生たちの熱き青春が描かれていきます。そこに、食堂の調理師・日高菊としてどのように関わっていくことになるのか、楽しみです。舞台ならではのエネルギーを客席にお届けできるように、これから個性豊かなキャストの皆さんと作り上げていきたいと思っています。 ◆益岡徹コメント 原作を読みました。野沢さんの作品はテレビドラマでも゙いつも面白く拝見して、早くに亡くなったことが、とても残念だと思っておりました。そしてこの「反乱のボヤージュ」、大学の寮の存続についての、学生達と、大学側が送り込んできた舎監の物語。反目で始まり、いくつかの出来事があって、両者の距離が縮まり、最後家族のような関係になるところまで、一気に読んでいました。この物語を、鴻上さんを中心に、若い役者の皆さんや、舎監の石黒賢さんと一緒に舞台で作っていくのが、とてもたのしみです。 ◆「反乱のボヤージュ」あらすじ 名門といわれる首都大学の学生寮“弦巻寮”。大学側はこの寮の取り壊しをもくろみ、元機動隊の名倉憲太朗(石黒賢)が舎監として送り込まれることになった。一方、1年生で入寮したばかりの坂下薫平(岡本圭人)は、活動的な3年生の江藤麦太(大内リオン)をはじめとする個性溢れる学生たちや、口は悪いが料理の腕は確かな食堂担当の調理師・日高菊(南沢奈央)らと楽しい日々を過ごし寮生活を満喫していた。 大学側は弦巻寮の存在を問題視しており、強行に廃寮を推進する学長補佐の宅間玲一(益岡徹)からの要請を受けた名倉は着任早々厳しい統制を始める。時を同じくして起こった、薫平の父親問題や寮生に起こったストーカー事件。寮生たちは当初、心配はするものの物事に対してつねに他人事であったが、自分たちが抱える問題に踏み込んでくれる名倉との出逢いから、傍観者から当事者へと心情が変化していくのであった。一方で、過去のトラウマや秘密を抱えていた名倉も、かつての学生襲撃事件を担当した久慈刑事(加藤虎ノ介)との接点を持ちつつ廃寮に向けて学生に厳しく接し、容赦なく罰しながらも、やがて学生たちと心と通わせていくのであった。そして1つ1つのトラブルを乗り越えながら結束を固めた寮生達は、遂に大学側との戦いに立ち上がる。その時、薫平は、そして名倉がとった行動とは? ◆公演概要 新橋演舞場:2025年5月6日(火)初日~5月16日(金)千穐楽 松竹座:2025年6月1日(日)初日~6月8日(日)千穐楽 【Not Sponsored 記事】
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