山北の新東名工事、巨大橋やトンネルの一部公開 町民ら対象に現場見学会
2027年度中の開通を目指し、新東名高速道路の新秦野インターチェンジ(IC)─新御殿場IC間の整備が進んでいる。最難関の工事区間とされる神奈川県山北町の現場見学会が今月、町民を対象に企画され、建設中の橋やトンネルの一部が公開された。 【写真で見る】赤坂トンネルで火災時の避難路を確認する参加者 町民向けの見学会は中日本高速道路が22年から毎年開催してきた。今月中に2度開催する予定で、初回の18日には公募で選ばれた約50人が参加し、町内3カ所を見学した。 最初に訪れたのは、橋脚間の距離が約220メートルある巨大な河内川橋。各橋脚から両方向にバランスを取りながら橋桁を延ばしてつなげる「バランスドアーチ橋」としては日本最大級という。 参加者は河内川のほとりから資材や重機、作業員を運ぶために整備された昇降設備「インクライン」にバスごと乗り込んで上へ。橋脚の下部から、さらに上にある橋桁の工事現場で300人以上が働く様子を見上げた。 続いて長さ約1キロの赤坂トンネルを訪れ、コンクリートの壁面ができたばかりで、アスファルトの路面や照明が未整備の内部を歩き、火災が起きた際の避難路などを確認した。最後には本体部分の工事が終わったばかりの長さ約400メートルの皆瀬川橋を訪れ、橋の上を全員で歩いた。 新東名は海老名市から愛知県豊田市までの約250キロのうち、約9割がすでに開通。残る未開通区間は新秦野IC─新御殿場ICの約25キロのみとなっている。
神奈川新聞社