準決勝でウインターカップ初得点を挙げた宮本耀（左）と聡（右）［写真］＝伊藤大允

　12月28日、東京体育館で「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会」男子準決勝が行われ、福岡第一高校（福岡県）が94－65で藤枝明誠高校（静岡県）に勝利。決勝進出を決めた一戦で、双子の宮本聡と宮本耀がウインターカップ初得点を挙げた。 　1年生ながらロスター入りした今大会注目の“ツインズ”は、今大会準決勝までの4試合で出場時間5分5秒、無得点だったものの、この日は31点リードで迎えた第4クォーター残り1分23秒に井手口孝コーチから「アタックしてこい」と背中を押され、2人揃ってコートイン。早々に背番号33の聡がファウルを受けてフリースロー2本をきっちり決めると、「ベンチから『耀も決めてこい！」と言われていたので、決めたいという気持ちがありました」という背番号35の耀も、試合時間残り11秒でフリースローを獲得。1本目はリングに嫌われたが、2本目を決めて初得点を飾った。 　先に一歩を踏み出した聡は、「メインコートに立って点数をとれたということは、今後のバスケ人生でかなり大事になってくるんじゃないかなと思います。素直にうれしいです」と喜びのコメント。続いた耀は「自分たちが点をとったということよりも、まずはチームが勝って、その上で自分たちに出場時間与えてくださった先輩たちに感謝したいです」と、お膳立てしてくれた仲間への感謝を示した。 　東京体育館のメインコートに初めて立った記念すべき一戦のスタッツは、2人とも1分20秒の出場で、聡が2得点2リバウンド2スティール、耀は1得点1ターンオーバー。試合終了間際の残り11秒に、藤枝明誠のリスタートを聡がカットし、耀の3ポイントシュートに繋げたものの、これはリングに弾かれ初のフィールドゴール成功はお預け。パスを送った聡は「最後の3ポイントは決めてほしかった」と笑顔で振り返った。 　翌日の頂上決戦へ向けて、聡は「出場機会があるかどうかという試合。ベンチから声をかけ続けて、チームのために何かできたら」と、コート外でもチームのピースとして戦う思いを口にし、耀は「ウインターカップ決勝の舞台に立つためにずっとチームとして練習してきたので、ここまで来れたことがまずは素晴らしいと思います。優勝するために来たので、チームとして勝つためにしっかり準備をして、明日は勝ち切りたいと思います」と、チームの総意を代弁した。 　4年ぶりに“福岡対決”となったウインターカップ決勝戦は、29日13時ティップオフ予定だ。