大谷翔平の元通訳、水原一平被告が有罪答弁「ギルティ」 量刑は10月25日に言い渡しへ
ドジャースの大谷翔平選手(29)の銀行口座から、約1700万ドル(約26億円)を不正送金した銀行詐欺と税金の虚偽申告で訴追されている元通訳の水原一平被告(39)が4日(日本時間5日)、ロサンゼルス郊外のサンタアナ連邦地裁で2件の罪を認める有罪答弁を行った。これを受けて大谷は声明文を発表し、「私および家族にとっても重要な終結」などとつづった。同被告の量刑は10月25日(同26日)に言い渡される。 【写真】3カ月前とは別人の水原被告 生気なく、目はうつろ 上下黒のスーツと丸首の白シャツ。ワイシャツの第1ボタンを外した前回5月14日よりもラフな服装で水原被告が証言台に立った。両手を前に組んだ状態で裁判官の質問に機械的に「イエッサー」、「ノーサー」の言葉を繰り返した。 すでに検察当局との司法取引が成立し、2件の有罪を認めている同被告。開廷から約40分が経過したころに裁判官に「自分の言葉で何をしたのか説明してください」と命じられた。 水原氏は自身の左側に立つフリードマン弁護士のパソコン画面を見た後、無表情のまま「私は『被害者A』のために働いていました」と、裁判資料同様に大谷を「被害者A」と呼び、「ギャンブルで背負った借金返済のために思いついた唯一の方法は彼の金を使うことでした。彼の銀行口座から送金しました」と述べた。 2件の罪それぞれに「有罪か無罪、どう答弁しますか?」と問われると、ここでも淡々とした口調で「ギルティ(有罪です)」と表情を変えることなく、言い放った。 閉廷後およそ1時間後、大谷は関係者を通じて声明文を発表した。 「捜査が完了し、罪も全て認められた今、私および家族にとっても重要な終結を迎えることができました」 最初の一文に事件が一段落した安どの気持ち、2月に結婚を発表し、新婚生活をスタートさせたばかりの真美子夫人への思いが込められていた。 水原被告の犯罪を知ったのは3月20日、韓国で迎えた開幕戦の夜。ここまでの約3カ月を「非常に複雑で困難な時期」と表現。事件究明に尽力した捜査当局、そして、夫人や両親、代理人らのサポートに感謝した。 10年7億ドル(約1015億円)のメガ契約の1年目。シーズンは3分の1が過ぎた。「この事件に終止符を打ち、前に進む時期が来た。これからもこのチームの一員として少しでも勝利に貢献できるよう集中していきたい」。一件落着。大谷が悲願のワールドチャンピオンに向かって突き進む。