金の無駄遣い…。アーセナル、冬の大失敗補強(3)負傷抱えるもヴェンゲル監督が獲得決断。即戦力になれず…優勝逃す
2024年1月のマーケットが動いている。各クラブがシーズン前半戦に起きた問題を解決するために新しい力を探す時期だ。好機とみれば、ビッグネーム獲得に動く場合もある。今回はイングランドの名門アーセナルが冬に獲得した選手のうち、うまくいかなかった補強を厳選して紹介する。(在籍期間や成績は『transfermarkt』参照)
MF:キム・シェルストレーム(元スウェーデン代表) 生年月日:1982年8月24日 移籍金:75万ユーロ(約1億円)*スパルタク・モスクワからのローン移籍 在籍期間:14年冬~14年夏 リーグ戦成績:3試合0得点0アシスト 2013/14シーズンの前半戦を首位で折り返したアーセナルはプレミアリーグ優勝を狙える位置にいた。ところが年が明けると中盤の選手の負傷離脱などの影響で、同ポジションの選手層に大きな不安を抱えることとなった。そうした中で獲得の白羽の矢が立ったのが、キム・シェルストレームだった。 冬の移籍市場最終日にアーセナル移籍が決まったシェルストレームだったが、メディカルチェックで背中の負傷が発覚。それでも当時のアーセン・ヴェンゲル監督は彼の獲得を決めた。しかし、不在の選手の穴を埋めるという活躍をすることはできず、アーセナルデビューを飾ったのは既に他の負傷者が復帰していた3月だった。 4月に行われたウィガンとのFAカップ準決勝では2人目のキッカーとしてPKを成功させ、クラブの決勝進出には貢献したが、それ以外の場面での貢献度はゼロに等しかった。結果的に2013/14シーズンのアーセナルはFAカップこそ制したが、前半戦を首位で折り返したプレミアリーグでは中盤が駒不足だった2月と3月に勝ち点を落とし過ぎたことで4位に留まっている。冬の移籍市場で即戦力の選手を補強できていればリーグ王者に返り咲く可能性もあっただけに、この補強の判断は悔やまれる。
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