【衆議院選公示】久須美舞記者解説
Q.今回の衆院選では何が問われるのでしょうか 裏金問題に端を発する政治への信頼回復が 大きな争点となりそうです。ある陣営からは 「政治とカネの問題で選挙への関心は高まるのでは」との声も聞かれた一方で、自民党関係者からは 「投票率が上がれば“反自民”の票が増えるだろう」との見方もあり、政治とカネに対する有権者の思いが どのように投票行動に反映されるかというところが、選挙結果に影響を与える可能性があると思います。 Q,県内では29人が立候補、各選挙区の構図を解説してください まず1区です。女性候補の多さが特徴の一つです。前外務大臣で総裁選にも出馬して高い知名度を誇る上川さんに、元職の高橋さんと新人の山下さん、鈴木節子さんと鈴木惇弘さんの4人が挑む構図です。 2区の自民党候補は県連会長を務める井林さんです。立憲の鈴木さんは元藤枝市議、参政党の提坂さんは元島田市議という経歴です。 そして注目区のひとつが3区です。候補者は、山本さん、小山さん、釜下さん、宮沢さん、杉村さんの5人。派閥の裏金問題を暴露した宮沢さんが無所属で出馬したことで、前回までと構図が一変しています。自民党の新人、山本さんとの保守分裂の構図がどのように結果に影響するのかもポイントになりそうです。 Q.4区は県内の小選挙区で唯一の与野党一騎打ちの構図となりました 深澤さんは前回、およそ3万5000票差をつけて 田中さんに勝利していますが、自民党への逆風と、一騎打ちの構図が どう影響するのかが注目です。 5区は8期連続当選という圧倒的強さを見せる細野さんが、自民党公認候補として挑む初めての選挙となります。一方の野党は立憲の外山さん、共産の下山さんが出馬し、反自民の受け皿が割れる格好となりました。 Q.6区は今回の選挙でも激戦が予想されていますね 5度目の対決となる 自民の勝俣さんと立憲の渡辺さんに割って入る形で、れいわの冨谷さんが立候補しました。裏金問題に加えて、野党候補が2人出たことの影響が注目されます。 7区は石破内閣で初入閣した自民党の城内さんに、立憲の元職・日吉さんと、共産党の新人・吉川さんが挑む構図です。 自民党を離党した塩谷氏が不出馬を決めた8区は 裏金問題を象徴する選挙区の一つです。自民党は元浜松市議の稲葉さんを擁立。一方の野党は前回、小選挙区を制した立憲の源馬さんに加えて維新は寺嶋さん、共産は平賀さんとそれぞれ候補者を立て、さらに加藤さんを加えた5人の争いとなりました。 Q.私たちも12日間の選挙戦で候補者の主張を見極めていく必要がありますね。 ANNが行った世論調査では、「景気・物価高対策」が、投票で最も重視する政策という結果が出ています。候補者には 政治不信の払しょくに向けた誠実な姿勢と、有権者の判断材料になる具体的な主張を期待したいと思います。