旧赤プリ跡地に建設「東京ガーデンテラス紀尾井町」お披露目
旧赤坂プリンスホテルの跡地に建設中の複合施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」が7月27日にグランドオープンする。5月10日に一部店舗が先行開業した。全面開業を前に、5月9日に報道公開が行われた。
グランドオープンは7月27日
「東京ガーデンテラス紀尾井町」はレストランやカフェといった商業施設やオフィス、ホテル機能を有する「紀尾井タワー」、賃貸住宅となる「紀尾井レジデンス」、旧李王家東京邸を保存・復原しつつホテル機能を備えた「赤坂プリンス クラシックハウス」の3棟で構成されている。「紀尾井タワー」にはカフェやレストランなど33店舗が営業し、近隣のビジネスマンやサラリーマンの取り込みを狙う。 報道公開された「紀尾井町ガーデンテラス」は、1930(昭和5)年に旧李王家東京邸が建てられ、1955(昭和30)年に客室35室の赤坂プリンスホテルとして開業。1983(昭和58)年には、建築家の故・丹下健三設計による新館も竣工している。
長らく“赤プリ”の愛称で親しまれたホテルは、2011(平成23)年に惜しまれつつ閉館。同年に発生した東日本大震災では、被災者の受け入れ施設として一時的に開放されるなど、その役目を終えた後も社会的に貢献している。 「東京ガーデンテラス紀尾井町」には、東京メトロ・永田町駅に直結する通路が新たに設けられるなど、地下鉄とのアクセスも向上した。
同街区は20年後の東京を見据えて、住民・企業・行政が一体となってまちづくりを進めるために策定された千代田区都市計画マスタープランに基づいて整備されている。敷地内は18メートルの高低差があるものの、その高低差を活かして眺望スポットを創出。緑化率も45パーセントまで高めるといった工夫が凝らされているので、都心部でありながら豊かな自然を感じられる環境を保っている。 (小川裕夫=フリーランスライター)