円トレーダー、1ドル=155円見込む取引が増加-152円からシフト
(ブルームバーグ): 為替トレーダーは、注視されている1ドル=152円の水準を超えて円安が進むと見込んでおり、155円に向けた下落を見込むポジションを積み上げている。
米証券保管振替機関(DTCC)のデータによると9日の時点で、円が2%下落して1ドル=155円になると利益の出るオプションは、円安を見込むポジション全体の18%を占め、先月の約5%から増加した。
日本銀行が17年ぶりの利上げに踏み切ったにもかかわらず円高が進まなかった後、市場は1ドル=152円を日本当局の介入ラインと見なしていた。しかし、介入の用意を示す当局の強いコメントにも反して、円はこの3週間、152円付近で推移している。オプショントレーダーは152円を節目とする取引から、まずは153円、そして155円まで円安が進行する大きな動きを狙うポジションへとシフトした。
DTCCのデータによると、今月はバニラオプションの55%がドル高円安を見込んでいる。
(バシリス・カラマニス氏はブルームバーグで執筆する為替・金利ストラテジストです。ここに示された分析は同氏自身のものであり、投資助言を意図したものではありません)
原題:Yen Traders Are Targeting Slump Beyond Key 152 Per Dollar Level(抜粋)
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Vassilis Karamanis