実写版『幽☆遊☆白書』ティザー予告から再現度を分析 人間離れした綾野剛の戸愚呂弟も
12月14日に世界独占配信が予定されているNetflixシリーズ『幽☆遊☆白書』。同作の初公開映像となるティザー予告や、作中のキャラクターたちを演じる追加キャストの情報が、オンライングローバルイベント「Geeked Week 23’」にて発表された。 【写真】蔵馬役を演じる志尊淳「成長した姿を見せたい」 同作は『週刊少年ジャンプ』の同名マンガを原作とした実写化作品だが、原作をどこまで再現しているのか気になるところ。今回解禁された情報をもとに、その再現度を分析してみたい。 有名な話だが、『幽☆遊☆白書』は主人公・浦飯幽助が冒頭から命を落とす展開によって幕を開ける。実写版でもこの展開は変わらないようで、ティザー予告ではまず横転したトラックと、血まみれの顔で地面に横たわる幽助(北村匠海)の姿が描かれていた。 また蔵馬(志尊淳)、飛影(本郷奏多)、桑原和真(上杉柊平)の3人が戦闘するシーンもお披露目。それぞれの武器や戦い方が再現されており、蔵馬が薔薇の鞭である「ローズウィップ」を携えていたほか、飛影が華麗な剣技で車を一刀両断する姿や、桑原が光り輝く「霊剣」を発動する姿などが映し出されている。 さらに映像のラストでは、幽助がおなじみの必殺技「霊丸」を放つ描写も。これは右手の指先から霊気を弾丸のように打ち出す技だが、ティザー予告では光の渦が回転するように巻き起こっており、迫力満点の演出となっていた。 そのほか、数多くの重要人物たちが映像に登場していたことも見逃せない。幽助の幼なじみ・雪村螢子(白石聖)、三途の川の水先案内人・ぼたん(古川琴音)、氷女の雪菜(見上愛)、強敵の妖怪・鴉(清水尋也)、コエンマ(町田啓太)、幻海(梶芽衣子)など、いずれも再現度が高いビジュアルとなっている。 なかでも強い存在感を放っていたのが、裏社会を牛耳る左京(稲垣吾郎)と戸愚呂兄弟の兄(滝藤賢一)、弟(綾野剛)の3人。とくに戸愚呂兄を演じる綾野の見た目は筋骨隆々で人間離れしたものとなっており、幽助たちとの迫力あるバトルに期待できそうだ。 他方で、Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』ではいくつかの点で原作から変更される部分があることも予想される。 まず気が付くのは、序盤の展開の違い。原作の幽助は事故死した後、生き返るための試練として「霊界獣の卵」を育てるという使命が与えられ、ぼたんと共にさまざまな事件の解決に挑む。その後、正式に生き返った幽助は「霊界探偵」の任務に就き、妖怪たちと激しいバトルを繰り広げていく……という流れだ。 それに対してティザー予告の冒頭では、コエンマが事故死した幽助に対して「浦飯幽助……お前を生き返らせてやる」「その代わり霊界探偵をやってもらいたい」と、いきなり「霊界探偵」になるよう依頼していた。 おそらく実写版では序盤の部分をある程度省略し、本格的なバトルシーンが増える「霊界探偵編」以降に力を入れる構成なのではないだろうか。ちなみにかつて放送されたアニメ版も、同じように「霊界探偵編」までの展開を省略気味に描いていた。 また、「霊丸」の描写にも原作との違いがあるように見える。原作序盤の「霊丸」はそれほど高威力ではなく、細いビームのように描かれることが多かった印象だ。それに対してティザー予告では、まるで大砲のような一発が放たれている。 隣には幻海の姿もあるので、修行パートが用意されているのかもしれない。あるいはバトルモノとして作品を盛り上げるために、序盤から幽助たちのポテンシャルを惜しみなく表現していく方向性とも考えられそうだ。 冨樫義博の伝説的名作がいかにして実写映像となるのか。配信開始の日が楽しみだ。
ハララ書房