U-19日本代表MF廣井蘭人の自己採点「俺ならもっとできる」憧れの日の丸で2G2Aも見果てぬ高みへ
[9.27 U20アジア杯予選GL第2節 U-19日本 6-0 U-19ミャンマー ビシュケク] 【写真】“ロス世代”U-19日本代表、練習オフでの素顔 AFC U20アジアカップ予選第2戦。キルギスの首都ビシュケクで行われたU-19ミャンマー代表との試合で、U-19日本代表は6-0の大勝を収めた。 インサイドハーフの位置で先発したMF廣井蘭人(筑波大)は2得点2アシストを記録。試合を決める仕事をこなしてみせたが、その表情は明るいものではなかった。 「まっっったく納得いってないです!」 開口一番、出てきた言葉はそんな自戒の弁だ。 「(ボールを)失う数も多かったし、パスもズレていたし、これだと納得いかないですよ。点は取れたんですけど、俺ならもっとできるな、と」 渋い表情で試合全体としては低めの自己評価だったが、ゴールの場面は「狙いどおりでした」と明るく振り返る。 最初の得点は前半25分。“6バック”で固めてきたミャンマーに対し、なかなかゴールを奪えない流れの中で、日本が中央から外への展開でチャンスを作る。右サイドを駆け上がったDF本間ジャスティン(横浜FM)のクロスに対し、相手の下がったディフェンスラインの手前に入り込んだ廣井がしっかり合わせる。 不規則にバウンドする独特の芝生の上を転がってきたボールに対し、「一昨日の試合で浮いたり跳ねたりするのはわかっていたので、よりしっかり見て“当てる”ことを意識していました」とシュートを浮かすことなくゴールに流し込んでみせた。 2-0で迎えた44分にはMF西原源樹(清水ユース)の得点をお膳立てするアシストを通し、後半19分にはDF池田春汰(筑波大)のクロスをファーに詰める形で追加点を奪い取ってみせた。 「あれは今シーズン意識してる取り組みです。パスだけじゃなくて自分があそこ(ゴール前)に入っていくのは意識している部分なので、出せてよかった」(廣井) 最後はMF中川育(流通経済大)のゴールも得意のスルーパスからアシストし、6-0の勝利にあって確かな“数字”を残してみせた。 「良い部分も確かにあったんですけど、もっとやれます。相手どうこうというより、今日の自分について『もっとやれたな』という感覚です」(廣井) 廣井は帝京長岡高から筑波に進んだ2023年に、「(早生まれのため)次のU-20W杯の資格あるじゃん」と気付き、「まず予選のメンバーに選ばれることを目標にしようと決めた」と言う。 「まだ本大会じゃないので通過点」とはしつつも、目標に掲げて「憧れてきた」代表のユニフォームをまとって外国勢と戦うことに充実感もある。「まだまだです」と強調するのは、より高みを目指してるからであり、「自分にもっと期待している」からなのだろう。 (取材・文 川端暁彦)