ゴルフ女子五輪代表争い激化も山下美夢有「楽しみ」と強心臓 パリのイメージは「オシャレ」
国内女子ゴルフツアーのニチレイ・レディースに、ディフェンディングチャンピオンとして臨む山下美夢有(23=加賀電子)が、熾烈(しれつ)を極めるパリ五輪代表争いにも「楽しみ」と話すなど、重圧をまるで感じさせない余裕を漂わせた。開幕前日の13日、会場の千葉・袖ケ浦CC新袖Cで行われたプロアマ戦に参加。パリ五輪代表が決まる今月24日付の世界ランキング発表まで、残り2試合だが「(五輪は)行けるなら行きたいですけど、とりあえず今は、目の前の1試合に集中してやることが大事」と、笑顔を交えて話した。さらに五輪代表争いが激しくなる現状を「楽しみですね。緊張もしますけど、一番は楽しみですね」と、まるで一ファンのように話す強心臓ぶりを見せた。 【写真】プロアマ戦で拍手する山下美夢有 日本人女子は、2~4人がパリ五輪の出場権を得ることができる。24日付の世界ランキングで日本人女子の上位2人に入るか、同ランキングで15位以内なら、1カ国最大で4人まで出場が可能で、8位の笹生優花が頭一つ抜けた状態となっている。これに続く2番手争いで、19位の古江彩佳、20位の畑岡奈紗に続き、山下は21位という大混戦。次週のメジャー、全米女子プロ選手権に、日本人5番手で42位の竹田麗央らを含め、五輪出場が懸かる選手が全員出場し、雌雄を決するという構図だ。ただ「メジャーも今年は大事にしている。しっかり、ここで結果を出せるかが大事になってくる」と、代表争いとは関係なく、世界最高峰の舞台で結果を出したいという、純粋な思いが強い。 そのためにも、昨年大会では完全優勝を飾るなど、コースとの相性も良い今大会では「しっかりと良い感じでメジャーに向かいたい。そりゃあ、優勝できたら最高ですけどね(笑い)」と、弾みをつけて米国に乗り込みたい思いがある。 昨季まで2年連続の年間女王で、今季も優勝こそないが、4度の2位などで国内女子ツアーの年間女王争いは、3勝している竹田に次ぐ2位と安定感は抜群だ。特に最近は、国内で7試合連続でトップ10入りを継続中。「トータルしたら、全体的にまとめられている」。米ツアーを主戦場とする古江と畑岡の結果次第ではあるが、全米女子プロ選手権を前に、代表圏内の日本人女子2番手に躍り出る可能性も十分ある。 この日の囲み取材の最後には「パリのイメージは?」の問いに「えー、どうですかねぇ?」と悩んでいると「オシャレとか?」と水を向けられ「あー、そうそう! そんな感じやと思います」と、大笑いしながら話した。さらに「ファッションとか?」と“助け舟”を出されると「そう、それです! まさに! ファッションとか、オシャレなイメージがありますね」とノリノリ。最後まで重圧を感じさせず、リラックスした様子で対応していた。