ＣＳ本番への準備を着々と進める巨人・阿部監督

　G指揮官の〝切り替え力〟が「チーム力」を強めた――。巨人は12日に東京ドームでの全体練習で、初めてシート打撃を行った。阿部慎之助監督（45）も守備に就き、選手の打撃をいろんな角度から見守った。 　指揮官は11日の祝賀会で「素晴らしい報告ができるように。チーム力、チーム一丸となって精いっぱい頑張ります」と日本一への決意表明を1600人の大観衆の前で行った。そんな阿部巨人の「チーム力」をここまで強くした要素は何か。 　それは阿部監督の〝切り替え力〟が大きいようだ。首脳陣の一人は「常によく言っていたのは『日々新しい1日で、どんな試合を今日したとしても、また明日がある』と切り替えを強調されていた。（負けを）引きずらないように選手の気持ちを軽くすることを常に監督はやっていたし、『切り替えさせ方のうまさ』っていうものは年間を通じてあったし、それはとても大きかった」と証言する。 　確かにシーズン序盤から「切り替え」という言葉を大切にしていた。スコアレスドローとなった4月21日の広島戦（マツダ）では「前向きに考えていこう。負けなかったしね。また（東京に）戻って切り替えてね」とプラス思考。さらに9月21日の広島戦（マツダ）で8回に浅野の適時失策により逆転負けを喫した試合後には、チームLINEに落ちこむ浅野へ「明日もあるし切り替えろ」と自ら〝ハッパメッセージ〟を送った。 　こうした指揮官の〝切り替え力〟はCSファイナルステージを勝ち抜き、12年ぶり日本一への武器になることは間違いないだろう。