親が「子どもの年金保険料」を払うといくら節税できる?「年収600万円」のケースで試算
日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人は国民年金に加入することが義務付けられています。そのため、20歳になると国民年金保険料を納めていかなければいけません。これは学生であっても同様で、国民年金保険料を納付する必要があります。 しかし、国民年金保険料は毎月1万6520円(令和5年度の場合)なので、学生が支払うには負担が大きいと感じる人も多いでしょう。そこで、親が代わりに保険料を支払うことも選択肢の1つです。親が代わりに支払うことで、支払った親は節税もできます。 本記事では、親が自分の子どもの国民年金保険料を支払うといくら節税になるのかについて解説していきます。 ▼年金機構から「差し押さえ」の手紙が届いた! 口座残高「ゼロ円」で差し押さえる財産がなければ大丈夫?
国民年金保険料は親が支払うと節税できる
国民年金保険料は親が子どもの代わりに支払うことも可能です。国民年金保険料は社会保険料の1つなので、社会保険料控除として収入から控除することができます。社会保険料控除となる要件は「納税者が自己、または自己と生計を一にする配偶者やその親族の社会保険料を支払うこと」です。 納税者が支払った社会保険料については、すべて社会保険料控除として認められます。そのため、親が子どもの国民年金保険料を支払った場合でも控除として利用できるのです。 また、自己と生計を一にすることが要件となりますが、実家から通学している学生は問題なく納税者と生計を一にしているといえます。それだけでなく、下宿をしている学生も仕送りや休み期間中に帰省しているのであれば、生計を一にしているとみなされるので社会保険料控除の対象です。
親が年収600万円の場合は約6万円の節税に
事例のように親が年収600万円の場合は、所得税と住民税で節税できます。所得税は年収によって税率が異なりますが、年収600万円の場合の税率は20%です。国民年金保険料は月額1万6520円なので、年額は19万8240円となります。そのため、3万9648円の節税となります。 また、住民税は所得割と均等割に分けられますが、所得に関係あるのは所得割です。所得割は一般的に10%となっています。このことから、1万9824円が住民税で節税可能です。 所得税と住民税で節税できる金額は合計で5万9472円となります。約6万円の節税です。子どもの国民年金保険料を納付するだけでなく、年間で約6万円の節税ができるのでお得な納付方法だといえます。