新党命名の舞台裏『教育無償化を実現する会』に前原誠司氏の"二刀流”戦術が見え隠れ
新党命名の舞台裏「存在感を発揮するためワンイシューで」
さらに、"教育無償化を実現する会"と命名された舞台裏を取材すると...新党関係者は次のように話した。 教育無償化を実現する会 関係者「この政党名は新党メンバーで話し合い、小さな政治集団が存在感を発揮するためには政策が分かりやすく伝わるようにするべきだという話になり、ワンイシューを党名に打ち出すことを決定しました」 さまざまな党名案が出た中で、自分たちの公約で最も野党が結集しやすいのは「教育無償化」だと、看板として掲げることを決めたという。 教育無償化を実現する会 関係者「教育無償化というワードを入れようというのは最初の方に皆で合致しました。あとは会にするのか?党にするのか?フォーラムにするのか?どうしようかな、という議論でしたね」 ただ、筆者の中で前原氏と教育無償化があまり結びつかない。この点を聞いてみると... 教育無償化を実現する会 関係者「前原氏は2017年ごろから教育無償化や教育予算倍増について強く訴えています。教育無償化は維新だけでなく立憲も掲げている政策で、野党側が一致しやすい政策だと思います。一方、与党側はこれに消極的な姿勢で、教育無償化の必要性は旗印として前面に打ち出すのに、とてもいい政策だと思っていますよ」と返した。
野党再編は実現するのか?維新議員「前原さん=教育?と率直に感じた」
新党は5人で船出した。一寸先は闇の政治の世界、今後の展開によっては維新との合流もあるのではと早くも囁かれている。 では野党再編は実現していくのか?維新側を取材した。日本維新の会所属議員からは新党の党名について、こんな本音も聞こえてくる。 日本維新の会 所属国会議員「政党名は正直びっくりしました。ワンイシューとするにしても前原さん=教育なのか?というところは率直に感じましたね。維新との政策協定も将来的に見据えたものなのかなとこっちは受け止めますよ」と新党の将来的な合流についても、やぶさかではない様子だ。 さらに... 日本維新の会 所属国会議員「党として合流してくれるのも個人的には歓迎、うちは組織を大きくすることを目標に経営計画を作ってやっているので、プラスになる話だと思います。合流するとなれば、1つになった後、主導権を握るのはわが党であってほしいという思いは当然ありますがね」 ただ新党が目指すのはあくまで非自民非共産の野党勢力の結集。教育無償化を実現する会は、維新だけでなく、立憲内部の中道派とも歩調を合わせたいという考えもあるようだ。 一方維新は、立憲も含めた合流や協力に対しては抵抗感を隠せない。 日本維新の会 所属国会議員「僕の懸念は同じ傘の枠組みに立憲まで入るのか?というところです。立憲まで入ることを僕は想定していないです」 去年の臨時国会では政策協調したものの、そもそも憲法や安保防衛など主要政策では水と油の立憲と維新。 設立会見で、前原氏は次のように語っていた。 前原誠司衆議院議員「日本維新の会の馬場代表からエールを送っていただいたということありますが、“頑張ってほしい“というエールを立憲の方々からいただいております。そういう思いも踏まえて、野党結集をどうやっていくのか、今後あらゆる方々や団体に相談をさせていただきたい」 果たして前原氏の野党2党にらんだ二刀流は、功を奏すのだろうか。 MBS東京報道 尾藤貴裕