サンビ・ロコンガの再挑戦は順調に その陰にベテランMFの存在あり「一緒にプレイ出来て嬉しい」
おたがいにローン移籍の苦労を知る
ルートン・タウンMFアルベール・サンビ・ロコンガが好調だ。昨年末からレギュラーポジションをつかんでおり、このところ調子を上げてきた昇格組のチームにおいて大きな存在感を発揮している。4-0で驚きの快勝を挙げたブライトン戦、4-4と敵地で打ち合ったニューカッスル戦にも先発に名を連ねている。 今季アーセナルからのレンタルで加入したサンビ・ロコンガ。所属元ではたびたび先発のチャンスを与えられていたものの、大きな結果を出すには至っていなかった。守備の軽さが目立ち、ボールキープもトーマス・パルティに比べれば見劣りするものがある。今季はデクラン・ライスの加入によって、ローン移籍を余儀なくされていた。しかし、この24歳のMFのプレミア再挑戦はここにきて上昇気流を描いているようだ。英『The Athletic』のインタビューで、サンビ・ロコンガは「必要としていたもの」を見つけたと語っている。 「サポートし、自信を与え、信頼してくれるマネージャーがいることは……。それは選手が望むことだよ。最高のパフォーマンスを出すために、必要なことなんだ。だからこそ、ピッチ上で恩返しをしたいと思っている」 ルートンを率いるロブ・エドワーズ監督は41歳と若いが、ここまでプレミア昇格を果たしたスモールクラブをうまくまとめている。年明けからは公式戦6戦無敗という時期があり、評価を高めている指揮官だ。そしてもうひとり、サンビ・ロコンガが慕っている選手がルートンにいる。エヴァートンやチェルシーなどで活躍したMFロス・バークリーだ。ともに並んで先発するこのベテランMFから学ぶことが多いと、サンビ・ロコンガは考えているようだ。 「僕たちはよくピッチでボールを交換しあっているし、とてもよく理解しあっている。僕は彼が信頼できると知っているし、彼も僕を信頼できるとわかっている。一緒にプレイすることができて本当に嬉しいよ」 「僕たちは話をしたよ。なぜなら、彼がチェルシーにいた時期に(アストン・ヴィラへ)レンタルに出て、そのあと戻ってきたことを知っているから。それは6月の(アーセナルでの)僕にも当てはまる。僕は彼の経験を、できるだけ活かそうと努めているんだよ。間違いを避けるためにアドバイスをもらって、自分なりのやり方を見つけるんだ」 チェルシーで居場所を確保できず苦労したバークリーの経験から、得られるものがあると語るサンビ・ロコンガ。まだ年齢的にも若く、これからの飛躍にも期待できる選手だ。来季はアーセナルへ戻るのか、それとも別のクラブでその力を発揮するのか、プレミアでようやく頭角を現してきた才能あふれるMFの今後に期待したい。
構成/ザ・ワールド編集部