11日に第2次石破茂内閣発足 公明代表、不記載「けじめ」要求 首相は各党協議に意欲
先の衆院選を受けた第215特別国会が11日召集され、衆参両院の本会議で首相指名選挙が行われる。石破茂首相(自民党総裁)の第103代首相選出が確実な情勢だ。首相は同日中に第2次石破内閣を発足させる。公明党は9日、臨時党大会を開き、衆院選で落選した石井啓一氏の後任代表として斉藤鉄夫国土交通相を承認した。 斉藤氏は9日、首相と官邸で会談し、自民の派閥パーティー収入不記載事件に関し、「けじめをつけてほしい」と要求した。首相は政治改革を巡り各党に協議を呼びかけたいとの意向を伝えた。 斉藤氏は記者団に、政治改革について「年内に野党とも合意し、一定の成果を出したい」と語った。また、けじめの在り方として、不記載議員の衆参の政治倫理審査会への出席を挙げた。 公明は9日、新役員も発表した。支持母体の創価学会女性部に人気の高い竹谷とし子氏を代表代行に起用した。中央幹事会長には赤羽一嘉氏を充てた。 11日の首相指名選挙は、衆院では自民、公明両党も、野党第一党の立憲民主党も過半数に届かず、石破首相と立民の野田佳彦代表の決選投票になる見込み。野党の日本維新の会と国民民主党は決選投票で無効票となる自党代表への票を投じる方針で、自民内で反石破勢力の造反の動きもないことから、石破首相の選出が確実視される。 第2次石破内閣では、衆院選で落選した牧原秀樹法相の後任に鈴木馨祐元外務副大臣、小里泰弘農林水産相の後任に江藤拓元農水相を起用。斉藤氏の後任の国交相には同じ公明の中野洋昌元経済産業政務官が就く。その他の閣僚は再任する。 石破内閣は衆院での自公過半数割れにより、平成6年の羽田孜内閣以来の少数与党となる。首相は国民民主の政策を受け入れて協力関係を築き、政権を維持したい考えだ。11日夜に記者会見に臨む。