【目指せトップレーサー(228)】萩原丈太朗
試練を乗り越えて〝オヤジ超え〟を目指す。萩原丈太朗(19歳、福井)の父である秀人(86期)はSGで4優出、GⅠでも11優出で1V(2016年12月の福岡周年)を誇り、33期連続でA1級をキープするトップレーサーだ。 「小学生のときに三国ボートで父のレースを見て、エンジン音やモンキーターンがかっこよくてあこがれていました」 父の背中を追って自然とボートレーサーを志し、高校卒業後に受けた134期の養成所試験に一発で合格。入所後は父親譲りの素質をのぞかせ、リーグ戦では2位の勝率7・03を残して養成所チャンプ決定戦では1枠をゲットした。 決定戦は2枠の小林甘寧(広島)に差されて2着惜敗。「気持ちが入って力んでしまいました。でも、この悔しさをバネにして頑張れればいい」とデビューに向かって前を向いた。 そして迎えた今年5月の地元三国でのデビュー節でいきなり魅了した。最終日に6コースから鮮やかなまくり差しを決めて快勝。11走目での水神祭に「めちゃめちゃうれしかったです」と白い歯をのぞかせた。 ただ、その後は〝次の1勝〟に手が届いていない。 「大きな目標はSGで活躍して父を超えるような選手になることです。でも、まずは2勝目。まだまだ勉強しないといけないことばかりで、(師匠でもある)父の旋回を見ているとレベルがまったく違う。いっぱい走って学びたいです」 現在は三国に参戦中(11月11日~15日)だが、地元で気合が入り過ぎたのか初日に痛恨のF。期初めに大きな〝荷物〟を背負ってしまったが、持ち前のプラス思考で飛躍のきっかけにしてもらいたい。(田中功夫)