すみだのニューヒーローは“慶應ボーイ”のインテリ系?西田泰人がデビュー戦初ゴール!「右手と右足が両方出ちゃうくらいドキドキだった」|Fリーグ
6月の第2節での羽生恒平、9月の第15節の伊藤諄哉に続き、またもやフウガドールすみだの新人選手が初舞台で爪痕を残した。 11月10日に墨田区総合体育館にて開催された、第20節・バルドラール浦安との一戦。すみだの1点リードで迎えた第1ピリオド9分、自陣内の羽生からのロングボールをピタリと収めると、前に出てきた浦安のGK・イゴールの頭上を超えるシュートで貴重な追加点を奪った。 ネットを揺らしたのは、試合の4日前にすみだバッファローズからのトップ昇格が発表されたばかりの、西田泰人。 残念ながらチームは3-5で逆転負けを喫したが、今シーズンすみだで3人目のデビュー戦初ゴールに、スタンドは驚きと歓喜に包まれた。 試合を終え、期待のニューヒーローに話を聞いた。 取材=青木ひかる、藤原昂亮 文=青木ひかる
求められているのは「得点」と「底辺からの攻撃の構築」
──デビュー戦を振り返って。 裏に出て得点をすることは自分の役割だと思っていましたし、監督からも求められているところでした。とりあえず1点という形でそれを果たせたのは良かったかなと思います。 ──ロングボールから裏に抜けて、トラップしてシュートという流れでしたが、得点シーンの解説をお願いします。 羽生恒平くんが中に運んだ時点で、自分は相手のポジションと照らし合わせたときに「裏を取れるな」と思ったので走ったらいいボールが来ました。相手のGKがスーパーなのはわかってるので、どうしようかなと考えながら走ってたら、いいところに止まって決めることができました。たまたまうまく入ったなという感想です。 ──トラップの時にはもう、理想的な位置を取れていた? そうですね。その時点で相手のラインは越えていて、自分より前にボールを置ければ相手の立ち位置は気にしなくていい状況だったと思うので、キーパー位置を確認したり、ほかのことに時間や頭の容量を割けたことが良かったかなと思ってます。 ──羽生選手とのコンビネーションについては、やりやすさはありますか? まだまだだとは思うんですけど、バッファローズの練習にも時々参加してくれていましたし、どういう選手かはわかっているので、得点シーンも思いきって裏に出ることができました。 ──監督は、クワトロの循環をよくすることとモビリティの部分を求めてたと記者会見で話していました。そこはやはり西田選手の強みの一つなんでしょうか? そうですね。そこを評価してもらって昇格させてもらったと思ってるので、常に意識してプレーするようにはしてました。 ──結果的にチームは負けてしまいましたが、特に後半ピッチで感じていたことは? 先制してスコアで勝ってるなかでああいう展開になるのはわかっていたものの、かなり受け身になって失点を重ねてしまったなと。苦しい展開でした。 ──浦安は守備の強度はもちろん、前線にも本石(猛裕)選手のような強力なスコアラーがいましたが、対戦してみていかがでしたか? とても脅威でした。Fリーグの舞台で活躍する選手のフィジカルレベルは、下のカテゴリーにはないものだったので、そこは改めて強く差を感じた部分ではありました。 ──今日の試合をとおしての収穫と課題を教えてください。 やっぱり得点をして、いい形でチームを助けることができたのはすごくよかったかなって思っています。一方で緊張もありましたし、底辺からの攻撃の構築は監督からも期待されているところですけど、なかなか求められている次元にまでは達していなかったなと思います。