不動産会社の経営者が教える! リビングでわかる「選んではいけないNG物件」
NG3 断熱性の低い窓ガラスとサッシ
冬の朝、カーテンを開けると窓に水滴がビッシリ……。結露に悩んでいる方も多いと思います。 結露とは、暖かく湿った空気が急に冷やされたり、冷たい物に触れたりしたときに空気中の水蒸気が水滴になる現象のこと。健康被害にもつながるカビの原因としても知られています。 結露を防ぐとともに、冬は暖かく、夏は涼しく過ごしたいのであれば、断熱性の低い窓ガラス・サッシは避けましょう。 窓の断熱性に関しては、ガラスの種類だけでなく、サッシ(フレームやかまち部分)の素材が大きく影響します。その組み合わせが非常に重要なのです。 日本で流通している一般的な組み合わせとして、断熱性が低い順にご紹介します。 1.複層ガラス+アルミサッシ 2.複層ガラス+樹脂とアルミの複合サッシ 3.複層ガラス+樹脂フレーム 4.トリプルガラス+樹脂フレーム ちなみに複層ガラスは、2枚以上のガラスの間に「中空層」という空間を設け、乾燥空気や質量が重いガスを封入したガラスの総称のこと。 ガラスが2枚の複層ガラスを「ペアガラス」、ガラスが3枚の複層ガラスを「トリプルガラス」と呼びます。 YKK AP「樹脂窓シリーズ カタログ」によると、室外温度0℃、室内温度24℃という同じ条件のもと、アルミサッシ+複層ガラスと、樹脂フレーム+トリプルガラスを比較した場合、前者に見られた結露が後者ではまったく見られなかったという結果が出ています。 以上を目安に、費用対効果を比較検討して選んでいただきたいです。
<教えてくれた人> 石岡茜さん。2013年に「女性のための不動産会社を作りたい」と、東京・学芸大学に「ことり不動産」を設立。女性ならではの細やかな視点と「幸せな家選び」をモットーに、物件選びをサポートしている。宅地建物取引士。著書に『持ち家女子はじめます』(飛鳥新社)がある。 取材、文・髙倉ゆこ ©studio marble/Adobe Stock
取材、文・髙倉ゆこ